2004 Fiscal Year Annual Research Report
赤道域の大気波動の四次元構造とエネルギー輸送の研究
Project/Area Number |
13136203
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
津田 敏隆 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (30115886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 卓司 京都大学, 生存圏研究所, 助教授 (40217857)
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Keywords | 赤道大気 / 地球観測 / インドネシア / GPS掩蔽 / 大気波動 / レーダー / ラジオゾンデ / 中層大気 |
Research Abstract |
我々は赤道域における大気波動の励起・伝搬・減衰特性、および波動・波動および波動・平均流の相互作用を、対流圏から成層圏を経て中間圏・下部熱圏(MLT)に至る広い領域で精密観測し、高度・緯度・経度構造および季節変化や年々変動などを解明する。 平成16年度はラジオゾンデキャンペーンを4月10日から30日間にわたって実施した。EARがある西スマトラ州Koto Tabangを観測の中核拠点とし、隣接するPadangおよびEARから300-400km離れたJambi、Kuala LumpurおよびSingapore、さらに西ジャワのBandungとボルネオのKuchingで集中観測を行った。同時にインドネシアのジャワ島南岸のPameungpeukと西カリマンタン州PontianakのMFレーダー、ならびにKoto Tabang流星レーダーを用いて高度60-100kmの水平風速を連続観測した。3台のレーダーは水平距離が約1000km離れた三角のリージョナルレーダーネットワークを形成している。これらを中核にインドから東太平洋につながるMLTレーダー網で得られたデータを解析した。また大気波動のグローバルな特性を解明するために衛星データを活用した。CHAMP衛星とSAC-C衛星によるGPS掩蔽観測で得られた温度プロファイルを用いて成層圏における大規模大気波動の経度伝播特性を解析した。またTIMED衛星によるMLT領域の観測結果や気象衛星による雲分布も用いた。 熱帯域で活発な積雲対流にともなって赤道ケルビン波、大気潮汐波、大気重力波などが励起されていることを解明した。とりわけ、高度100km付近の一日周期大気潮汐波の振幅が対流圏内の季節内振動およびエルニーニョで代表される非周期的な積雲分布変動に対応して変化することが明らかになった。
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[Journal Article] Global dayside ionospheric uplift and enhancement associated with interplanetary electric fields.2004
Author(s)
B Tsurutani., A Mannucci, B Iijima, M Ali Abdu, J Humberto, A.Sobral, Wr Gonzalez, T, T Tsudada, et al.
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Journal Title
J.Geophys.Res 109
Pages: 08302,doi:10.1029/2003JA010342
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