2002 Fiscal Year Annual Research Report
世界人口センサスの方法的転回と政府統計体系の変容にかんする国際比較研究
Project/Area Number |
13303002
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
浜砂 敬郎 九州大学, 経済学研究院, 教授 (70039791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 弘文 九州大学, 大学院・経済学研究院, 教授 (60047735)
安藤 高行 九州大学, 法学研究院, 教授 (80037069)
伊藤 陽一 法政大学, 経済学部, 教授 (80061167)
西村 善博 大分大学, 経済学部, 教授 (50172705)
森 博美 法政大学, 経済学部, 教授 (40105854)
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Keywords | 人口センサス / ローリングセンサス / 全数性 / 人口統計登録簿 / administrative record / Register-base Census / 統計体系 / センサスの受容度 |
Research Abstract |
本研究プロジェクトの課題は、構造的な転換期を迎えた人口センサスの方法的転回(全数調査方式から行政→統計登録簿システムへの転換)と統計体系の変容方向を把握するために、米・英・独・仏国と日本について実証的な国際比較分析を行い、21世紀における統計情報政策の政策科学的な基礎を国際的な視野から明らかにすることである。 平成14年度は、本研究プロジェクトの初年度である平成13年度における海外調査、学会における準備報告と討論、および政府統計関係者にたいするヒアリングを踏まえて、日本学術会議との共催によって2000年ラウンド世界人口センサスと今後の展望にかんする国際シンポジウムを、平成14年11月に九州大学大学院経済学研究院(福岡)と日本学術会議(東京)において企画・開催した。シンポジウムには、イギリス、ドイツ、およびアメリカ、さらには国内研究機関から人口センサスの指導的な専門家やセンサス機関関係者を講演者として招き、センサス様式の転換の様相とセンサスマイクロデータの利用について情報交換を行い、とくにアメリカからは、次期2010年ラウンド世界人口センサスの方法的構想が報告された。それは、センサスの全数性を放棄するフランスの方法的転換(研究分担者の西村善博の調査研究)とは異なって、センサスの調査事項を人口の基本属性に限定することによって、全数性を確保する人口センサスの本源的な様式への回帰であって、ドイツの新しい人口統計登録簿による完全センサス(レジスターベースセンサスー浜砂の調査研究)とあわせて考慮すると、人口センサスの方法的転換が多様な方向を辿りつつある様相が確認された。また、国際シンポジウムでは、来年度以降の共同研究について協議し、それにもとづいて、浜砂は平成15年1月にドイツ連邦統計局を訪問し、現在進行中である新しい人口センサスのための試験調査の実施状況を実地に調査している。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Keiro Hamasuna: "The Survey-Conditions of the Japanese Population Census in Today"経済学研究. 68巻第4・5合併号. 259-284 (2002)
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[Publications] Keiro Hamasuna, Shinsuke Ito: "Analysis of Labour Movement with f Micro Data"日本統計研究所『研究所報』特別号. (in press). (2003)
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[Publications] Angela Dale: "Academic Perspective on the Population Census 2001 in U. K."日本統計研究所『研究所報』特別号. (in press). (2003)
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[Publications] Angela Dale: "The Value of Microdata in Academic Research"日本統計研究所『研究所報』特別号. (in press). (2003)
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[Publications] Ulrich Rendtel: "Use of German Micro Census as Rrolling Panel"日本統計研究所『研究所報』特別号. (in press). (2003)
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[Publications] Ulrich Rendtel: "Use of German Micro Census as Access Panel for another Survey"日本統計研究所『研究所報』特別号. (in press). (2003)
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[Publications] Preston Joy Waite: "Methodlogical evaluation of Population Census for 2000 Census in the U. S. A"日本統計研究所『研究所報』特別号. (in press). (2003)
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[Publications] Preston Joy Waite: "Methods and Vision for 2010 Census in the U. S. A"日本統計研究所『研究所報』特別号. (in press). (2003)