2002 Fiscal Year Annual Research Report
中性K中間子の稀崩壊を用いたCP非保存パラメータの測定
Project/Area Number |
13304020
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山中 卓 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20243157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 隆宣 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70283827)
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Keywords | CPの破れ / K中間子 / 稀崩壊 |
Research Abstract |
K_L→π^Ovv^^-を世界最高の3x10^<-10>の感度で探索するために、現在高いエネルギー加速器研究機構において、E391a実験を準備している。今年度は、まず、CsI結晶の電磁カロリメータを建設した。これは、CsIの結晶を576本、直径2mの円筒の中を埋める形で積み上げだものである。さらに、フォトンと荷電粒子を識別するために、その上流側をシンチレータカウンターで覆った。 2002年の10月から12月まで陽子加速器のビームを得、カロリメータとシンチレーションカウンターの性能評価と試験を行った。まず、カロリメータのエネルギー特性は、上流からくるミューオン、中性ビーム中に置いたアルミ板に中性子を当てて作ったπ^O、およびK_L→π^Oπ^Oπ^Oの崩壊、などを用いて測定した。また、カロリメータヘの入射角まで考慮した、フォトンの入射位置を求めるアルゴリズムも開発した。 CsIの前を覆うシンチレーションカウンターの性能評価も行ったが、取り付けた後の光量がそれ以前より小さく、その改善を行う必要がある。 また、2002年の秋には、上流側に設置する円筒状のフォトン検出器も製作した。2003年度は中央部に設置する長さ5.5m,内径2mの円筒状のフォトン検出器を製作し、実験装置に組み込む。その後様々な試験を経て、2004年の2月から本番実験を行う予定である。 シカゴ大と協力して、中性ビーム中に置くガンマ線検出器のテスト実験も行った。 また、将来のK_L→π^Ovv^^-実験のために、ガンマ線の方向も測れるカロリメータの検討を、モンテカルロシミュレーションを用いて行っている。また、その製作に必要な工作技術の検討も始めた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] A.Alavi-Harati et al.: "Measurements of Direct CP Violation, and CPT Symmetry, and Othe rParameters in the Neutral Kaon System"Physical Review. D67. 012005 (2002)
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[Publications] A.Alavi-Harati et al.: "Search for the K_L->π^Oπ^Oe^+e^-Decay in the KTeV Experime Review Letters"Physical Review Letters. 89. 211801 (2002)
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[Publications] A.Alavi-Harati et al.: "Radiative Decay Width Measurements of Neutral Kaon Excitations Using the Primakoff Effect"Physical Review Letters. 89. 072001 (2002)
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[Publications] A.Alavi-Harati et al.: "Measurement of the K_L Charege Asymmetry"Physical Review Letters. 88. 181601 (2002)