2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13372003
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
比屋根 照夫 琉球大学, 法文学部, 教授 (10045172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 昌英 琉球大学, 法文学部, 教授 (70244283)
前門 晃 琉球大学, 法文学部, 教授 (60190287)
大城 肇 琉球大学, 法文学部, 教授 (90168922)
新垣 誠 沖縄キリスト教短期大学, 助教授 (90342427)
阿部 小涼 琉球大学, 法文学部, 助教授 (00292722)
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Keywords | 統治政策 / 同化政策 / マイノリティ / 言語継承 / 文化継承 / 外国資本 / 異文化接触 / プエルトリコ系アメリカ人 |
Research Abstract |
本研究の日的は、20世紀において沖縄社会が経験した重大な事象を再検証し、一世紀にわたる沖縄の経験を総合的な見地から解明することにある。本年度の研究では、20世紀前半(戦前)の沖縄における同化政策とハワイ及び米本土における米国の異民族同化政策が戦後沖縄における米国の統治政策にどのような影響を与え、政策基調となったのかを調査分析し、また、昨年度からの継続で、沖縄移民(本土在住沖縄人を含む)とその子孫のエスニック・アイデンティティの維持・継承、言語文化変容、及び他のマイノリティとの異文化接触とその影響について調査分析した。調査研究は、県内外の国内の図書館や公文書館、そして米国の大学図書館(ハワイ大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校、シカゴ大学)、日系移民博物館、沖縄県人会(本土・米国)及び個人からの資料収集、聞き取りを主とし、調査資料と研究内容を持ち寄って討論をかさねる形で継続された。本年度の研究成果をまとめると次のとおりである。 1)聞き取り調査及び文献調査を通して、関西・関東地区における沖縄系人の言語・文化継承とその課題を明らかにすることができた。 2)聞き取り調査及び文献調査を通して、若い世代の沖縄系アメリカ人を含めたマイノリティの文化継承とその意義について分析できた。 3)米国の異民族・移民同化政策に関する文献調査を通して、言語や文化の米化の目的を明らかにすることができた。 4)ハワイにおける外国資本の進出・衰退過程を分析することにより、外国資本の論理と米国政府の力の論理がどのように貫徹されていたのかを明らかにすることができた。 5)ハワイにおけるプエルトリコ系アメリカ人の言語・文化継承の分析を通して、沖縄系アメリカ人の言語・文化継承の特異性と一般性が解明できた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Makoto Arakaki: "The Uchinanchu Diaspora and the Boundary of "Nikkei""New Worlds, New Lives : Globalization and the People of Japanese Decent in the Americas and from Latin America in Japan. 296-309 (2002)
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[Publications] Makoto Arakaki: "Identity Politics of Japanese American Studies and Okinawans"沖縄キリスト教短期大学紀要. 第31号. 145-153 (2002)
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[Publications] 比屋根照夫, 前門晃, 大城肇, 阿部小涼, 島袋盛世: "日米における同化政策と20世紀沖縄(平成13・14・15年度科学研究費補助金(基盤研究A)平成14年度報告書)"琉球大学法文学部. 205 (2003)