2002 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの心と体の主体的発達を促進する生活体験学習プログラム開発に関する研究
Project/Area Number |
13410084
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
南里 悦史 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (20218077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 倫嗣 熊本大学, 教育学部, 教授 (70161891)
横山 正幸 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (60036902)
猪山 勝利 長崎大学, 教育学部, 教授 (40069480)
玉井 康之 北海道教育大学, 教育学部, 助教授 (60227262)
森山 沾一 福岡県立大学, 人間社会学部, 教授 (20122864)
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Keywords | 生活体験 / 生活技量 / 自然野外体験 / 子どものお祭り / 生活意欲 / 生活体験カリキュラム |
Research Abstract |
平成14年度は、13年度における少年期部会、幼年期部会、外国部会の調査内容の検討をふまえて各部会が各々調査を行った。 (1)外国部会は、子どもの生活体験についての国際比較をドイツ(ハンブルグ)とスウェーデン(ヨーテボリ)に広げて行った。特に2カ国とも生活体験という概念はほとんど使われなく、具体的に自然野外体験や環境教育推進活動として、幼児・児童期から直接自然とふれあう教育をしている。その施設・学校活動、カリキュラム等を調査した。 (2)少年期部会は、(ア)子どもの日常生活と生活体験、生活技能、生活意欲の調査、(イ)子どもの心と体を結ぶ九州の特色ある活動として「祭り」を取り上げた実際の観察調査、(ウ)日常生活に必要な習慣やものづくりの動作観察調査などを行った。 (ア)では、全国4地区の小学生4,5,6年生、1)北海道釧路市(サンプル1202人)、2)関東地区で埼玉県鶴ヶ島市(1115人)、3)九州地区福岡県志摩町(583人)、4)沖縄県浦添市内間小学校(313人)の計3213人を対象に調査し、家の中のテレビ、マンガ、ゲームの増加に対して、生活体験が低い状態が浮き彫りとなった。 (イ)お祭り調査では、「長崎くんち」「沖縄エイサー」「庄内神楽」を対象に訓練過程を調査した。激しい長時間の練習にも耐え、体力と共に民俗文化を担う成員意識を強く感じるものだった。 (ウ)では、質問紙調査と合わせて、各地区100名ずつを抽出して生活習慣、技術、技量の正しい動作の観察調査を行った。「鉛筆の握り方」「ヒモの結び方」「ハサミの持ち方」「ホウキの使い方など」など、10項日を調査したが、「教えられないこと」は、正しい技術、技量の習得に結びつかないことなど多くの結果から新たな視点を捉えることができた。 (3)幼児部会では、福岡県と大分県の「さくらんぼ保育園」の視察を行い、体力増進をかかげる保育の実体を捉えた。他の保育園との対比研究も年度内に予定している。 以上の調査や観察、視察についての調査結果の概要を、「中間報告」を14年度内に刊行することにしている。
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Research Products
(1 results)