2003 Fiscal Year Annual Research Report
イベリア半島におけるヒトの移動と地域の形成-その歴史的分析
Project/Area Number |
13410114
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Research Institution | FERRIS UNIVERSITY |
Principal Investigator |
中塚 次郎 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 教授 (80172344)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山道 佳子 静岡大学, 情報学部, 助教授 (00324327)
ヒガ マルセーロ フェリス女学院大学, 国際交流学部, 助教授 (40300793)
横山 正樹 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 教授 (90182716)
宮崎 和夫 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 講師 (40251318)
竹中 克行 愛知県立大学, 外国語学部, 助教授 (90305508)
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Keywords | 移民 / 地域 / 文化変容 / 近代史 / 現代史 / 多国籍 |
Research Abstract |
地域の形成にはたんに経済的要因や地理的要因だけではなく、その地域に流入してきた人間集団の存在や、そこから出ていった移民たちの意識などが重要な役割を果たしている。たとえば、EU内を移動しそこを生活空間とする一方で、EU外の集団との差異を経験することで、人々はEUをひとつの「地域」と認識する、といった具合にである。このことは、国家内の「地域」にもあてはまる。本研究は、こうした観点を生かしながら、イベリア半島を対象にして、「ヒトの移動」と「地域」形成の関係を、歴史的に分析しようとするものである。 平成13年度において、大西洋をはさんだ、現代におけるイベリア半島とアメリカ大陸間のヒトの移動を中心にして、さらに平成14年度においては、近代以前を含む時代の、ピレネー山脈をはさんだ、イベリア半島とほかのヨーロッパ地域とめあいだの人の移動を中心にして、その統計的な研究、地域意識の形成、宗教意識の変容、言語の変化、移民先での移民の杜会的地位、強いられた移動である「亡命」と人々の帰属意識の変化などを検討したのにつづいて、最終年度のあたる平成15年度においては、アジアでの人の移動をも視野におさめながら、いかなる分析方法が地域研究にとって有効であるか、といった、今後の研究にとって重要な論点の整理など、総括的な作業を行なった。そのために、最終段階での合宿を行なった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 竹中克行: "カタルーニャにおける言語正常化政策の目標と射程"スペイン史研究. 第17号. 15-28 (2003)
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[Publications] Katsuyuki Takenaka: "Lenguas y dialectos en la institucionalizacion del japones moderno"Treballs da la Societat Catalana de Geografia. 55. 199-217 (2003)
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[Publications] Katsuyuki Takenaka: "Inmigrantes en la configuracion de grupos profesionales en la Cataluna contemporanea"Meditarrenean World. XVII(未定). (2004)
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[Publications] 金七 紀男: "増補版 ポルトガル史"彩流社. 349 (2003)
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[Publications] 金七 紀男: "エンリケ航海王子-大航海時代の先駆者とその時代"刀水書房. 232 (2004)
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[Publications] (共著)宮崎和夫: "地中海世界史 1 多元的世界の展開"青木書店. 370 (2003)
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[Publications] (共著)上原 良子: "浸透するアメリカ/拒まれるアメリカ"東京大学出版会. 316 (2003)