2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13440016
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
村瀬 篤 京都産業大学, 理学部, 教授 (40157772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 孝史 金沢大学, 理学部, 教授 (30183841)
伊藤 正美 京都産業大学, 理学部, 教授 (50065843)
成田 宏秋 京都産業大学, 理学部, 日本学術振興会特別研究員(PD)
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Keywords | Kudla lift / ユニタリ群上の保型形式 / Sigel-Weil公式 / 保型形式の周期 / 四元数ユニタリ群上の保型形式 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度に引き続いてユニタリ群上の保型形式の数論的研究を主なテーマとして研究を行った。内容は以下の通りである。 1.前年度行ったKudla liftの内積公式に現れる1変数保型形式の周期を研究するため、dual reductive pair(U(1,1),U(1,1))に対応するテータリフトを調べ、Eichler commutation relationが成立することを示した。また、この場合のSiegel-Weil公式を研究することによって、テータリフトの内積公式を得た。応用として、1変数保型形式の周期(CM値)と保型L関数の特殊値のあいだの関係に関して、虚2次体の類数が1の場合に新しい知見を得た。また、これらの現象を数値的に検証し、さらに新たな現象を探求するために、計算機による実験を行った。今後、虚2次体の類数が1より大きい場合の研究を進める予定である。 2.1変数保型形式から2次の四元数ユニタリ群上の保型形式へのテータリフトを研究し、Eichler commutation relationがほとんどすべての素点において成立することを示した。これによって、Hecke eigenformがHecke eigenformにリフトされることが示され、またL関数の関係も分かる。なお、このリフトの研究は荒川氏によって始められたが、若干修正する必要がある。今後は、内積公式を確立することを目指している(成田宏秋氏との共同研究)。 また、今年度は、上智大学・角皆氏達をプログラム責任者とする第12回整数論サマースクール「基本群とGalois表現」に対して、本研究費から会議費、旅費の一部および報告集の印刷費等を援助した。昨年度のサマースクールに引き続き、大変盛況で、大学院生を含めた若手研究者の知識を広めるとともに、研究者間の交流をはかることができた。
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Research Products
(2 results)