2001 Fiscal Year Annual Research Report
都市近郊林における野生生物管理の手法開発に関する総合的研究 -孤立林分におけるカモシカ個体群とその生息環境の保全-
Project/Area Number |
13460062
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
青井 俊樹 岩手大学, 農学部, 教授 (70125277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 淳樹 岩手大学, 農学部, 助手 (10322968)
國崎 貴嗣 岩手大学, 農学部, 講師 (00292178)
松原 和衛(伊藤 和衛) 岩手大学, 農学部, 助教授 (70258804)
佐藤 淳 岩手大学, 農学部, 助手 (30250632)
平野 紀夫 岩手大学, 農学部, 助教授 (40092308)
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Keywords | ニホンカモシカ / 都市近郊林 / 生息数 / 土地利用 / 疫学的調査 / 寄生虫 / 病理学調査 |
Research Abstract |
生態調査:岩手大学農学部付属滝沢演習林において、生息数調査を7月、10月、1月におこなった。またテレメトリー調査のため、麻酔銃による生け捕りの努力を7月以降開始し、積雪期には連日おこなった。さらに個体識別のための目視観察および自動撮影装置による撮影を継続した。これらの結果から、生け捕りには成功しなかったが、5頭の個体識別に成功し、演習林内には5頭+1、2頭のカモシカの生息が確認された。これは1980年代の同地における調査結果と比較しておよそ半減していると考えられた。また、目視観察、痕跡調査などにより大まかな食性と森林利用の季節変化を把握することができた。 疫学、生理学的調査:盛岡市近郊で捕獲もしくは死亡した個体12頭から血液、糞、皮膚などを採取した。その結果、非溶血検体では健康な牛と類似した血液生化学検査所見が観察され、特に遊離脂肪酸などは野生のカモシカの栄養状態を把握する上で有用な検査項目であることが示唆された。次に滝沢演習林で採集された糞も含めた寄生虫検索の結果、乳頭糞線虫、ベネデン条虫、コクジジウムなど牛を含む他の反芻獣と共通の寄生虫卵が検出された。また病死した個体のリンパ節膿症からは通常検出されない大腸菌が分離された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Itoh N, MurackaN, Aoki M: "Prevalence of Giardra lambia intection in house dogs"感染症学雑誌. 75(8). 671-677 (2001)
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[Publications] Yosuda, J., Okada, K., Sato, J.: "I diopathic thrombocytopenia in Japanese Black cattle"J. Vet. Med. Sci. 64. 87-89 (2002)
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[Publications] Hirano, N., Tohyama K, et al.: "Swine coronavirus as a transneural tracer for analyzing apt"Lab. Anim Ltd. London. (2001)
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[Publications] Hirono, N., Sato, T, et al.: "Susceptibility of nots of different ages to inoculation with swine hemaggluinting encephal onyeltis virus"J. Comp. Pathol. 125(1). 8-14 (2001)
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[Publications] Ito K, Takahashi J, et al.: "Production mechanigm of borine early pregnancy factor"日本生殖免疫学会誌. 16. 17-18 (2001)
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[Publications] 三浦 慎悟: "日本産大型哺乳類の生活史からみた保全・管理の戦略"生物科学. 52(4). 217-227 (2001)