2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13470001
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
妹尾 春樹 秋田大学, 医学部, 教授 (90171355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 充 秋田大学, 医学部, 助教授 (60226008)
入江 俊明 秋田大学, 医学部, 助手 (90231167)
東 伸好 秋田大学, 医学部, 助手 (60361218)
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Keywords | 星細胞 / 肝臓 / 幹細胞 / 肝芽 / 横中隔 / 前腸 / クローン / 肝憩室 |
Research Abstract |
flt-1ノックアウトマウスでは横中隔のなかに類洞内皮細胞が形成されないので、肝芽のなかに類洞内皮細胞の混入がない。このノックアウトマウス胚から肝臓星細胞の幹細胞を樹立した。胎生10日以前のマウス胚において間葉組織と前腸細胞とが混合して肝芽が形成される過程を形態学的に解析すると、胎生8.5日胚(10-14体節期)に肝憩室が形成され、胎生9.5日胚(18-25体節期)には肝憩室の壁を構成していた前腸細胞の一部が横中隔へ陥入して肝芽形成が始まる。そこで、胎生9.5-10.0日胚(18-32体節期)の肝憩室と横中隔細胞を含む肝芽の細胞集塊を素早く取り出し、Dispase処理を行なったのち、以下の条件で培養した。培養皿はポリスチレンディッシュ、ゼラチンで被覆したディッシュ、マウス胚線維芽細胞をfeeder layerとしたディッシュの3種類を用い、培地には10%ウシ胎児血清を含むDMEM high glucose培地と15%ウシ胎児血清を含むDMEM/F12混合培地、15%ウシ胎児血清を含むES cell growing mediumの3種類を用いた。すべての培地には細胞分化を抑制するためにleukemia inhibitory factorを1,000units/ml添加した。細胞の生育にはES cell growing mediumがどの培養皿で培養しても最も良く、培養皿はマウス胚線維芽細胞をfeeder layerとしたディッシュで培養した場合が細胞が重積して良く増殖した。しかし、feeder layerとして用いた線維芽細胞と横中隔由来の間葉組織の細胞との区別が困難であった。そこで、コロニー形成まで4-7日を要するが、ゼラチンで被覆したディッシュに通常より100分の1程度の細胞濃度(約100cells/10cm culture dish)に細胞を播種しコロニーを形成させて、内径3mmのガラスリングを用いてコロニーごとにクロ'ーニングをおこなった。各コロニーはBMP4,AFP,FLT1(VEGFR)に対する特異抗体を用いた免疫蛍光法によって細胞の同定をおこない、星細胞および肝臓実質細胞のコロニーと確認した。こうして肝臓星細胞の幹細胞を樹立した。
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Research Products
(7 results)