2002 Fiscal Year Annual Research Report
日本人における循環器疾患の発症要因に関する大規模コホート研究
Project/Area Number |
13470096
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Research Institution | JICHI MEDICAL SCHOOL |
Principal Investigator |
石川 鎮清 自治医科大学, 医学部, 助手 (70306140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 茂広 自治医科大学, 医学部, 助教授 (80245042)
長嶺 伸彦 自治医科大学, 医学部, 助教授 (20275689)
梶井 英治 自治医科大学, 医学部, 教授 (40204391)
濱崎 圭三 自治医科大学, 医学部, 助手 (90306142)
苅尾 七臣 自治医科大学, 医学部, 講師 (60285773)
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Keywords | 脳卒中 / 心筋梗塞 / 脳卒中病型分類 / 喫煙 / 発症要因 / 前向き研究 / コホート研究 / 日本人 |
Research Abstract |
日本人における脳卒中および心筋梗塞の発症要因について検討するために住民ベースの多施設共同の前向き研究を行っている。住民健診の場を利用し、平成4年から平成7年に全国12地区でベースラインデータの収集を行っており、全対象者は12,490人である。発症に関しての追跡調査は、毎年の住民健診などで本人より発症の有無を確認し、その情報を基に受診した医療機関に確認し、発症登録を行っている。発症の確定は独立した症例判定委員会で・脳卒中・心筋梗塞の発症、および脳卒中については、病型についても判定される。平成14年3月31日現在までの平均追跡期間7.8年における発症は、脳卒中は341例、心筋梗塞は60例で、そのうち脳卒中、心筋梗塞、悪性腫瘍の既往のある対象者を除いた場合、脳卒中は303例、心筋梗塞は52例であった。脳卒中の病型では、脳出血73例、脳梗塞186例、くも膜下出血43例、不明1例であった。 喫煙について脳卒中の発症リスクについてCox比例ハザードモデルを用いて検討した。年齢、飲酒、収縮期血圧、総コレステロール、BMIで補正すると、「吸わない」を1とすると、男性では、「やめた」が、1.02(95%信頼区間:0.65-1.62)、「吸っている」が、1.08(0.69-1.67)で、女性では、「やめた」が、1.15(0.36-3.67)、「吸っている」が、2.39(1.19-4.78)であった。男性では、喫煙は脳卒中の発症においてリスクの上昇を認めなかったが、女性では、「吸っている」の群で有意に上昇していた。「やめた」群については・男女ともリスクの上昇はなかった。男女での傾向の違いについては、病型別による検討などさらなる検討が必要であろう。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 石川鎮清: "自殺者の疫学:JMSコホート研究"厚生の指標. 49巻15号. 16-21 (2002)
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[Publications] Ishikawa S: "The Jichi Medical School (JMS) Cohort Study : Design, and Standardized Mortality Ratios"J Epidemiol. Vol.12. 408-417 (2002)