2002 Fiscal Year Annual Research Report
間葉系幹細胞から心筋細胞への分化誘導法の確立:誘導因子と特異的表面抗原の同定
Project/Area Number |
13470151
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
福田 恵一 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20199227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 淳 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10306706)
田原 聡子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80296566)
富田 雄一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00296568)
三好 俊一郎 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10296577)
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Keywords | 再生医学 / 多能性幹細胞 / 心筋細胞 / 心不全 / 細胞移植 / 発生分化 |
Research Abstract |
骨髄幹細胞由来のCMG細胞は心筋細胞に分化しやすい性質を有している。新生児ラットの心筋を初代培養し、パーコール法にて心筋細胞と心線維芽細胞とを分離培養した。この各々の細胞の上にCMG細胞を重層し、一定期間共培養を行った。共培養後、細胞をトリプシン処理し、autoMAXにてCMG細胞細胞だけを分離回収した。CMG細胞はマウスの細胞であり、CD44を発現している。抗マウスCD44抗体はラットに反応しないため、抗マウスCD44抗体を用いるとCMG細胞は心筋、心線維芽細胞と容易に分離培養することが出来る。その結果、CMG細胞は心筋細胞と共培養したときにのみ、心筋分化が見られたが、心線維芽細胞と培養したときには心筋分化が得られなかった。心筋分化の方向は、抗心筋ミオシン抗体による免疫染色や、心筋細胞特異的遺伝子の発現により、定量化した。 このため、心線維芽細胞で発現していないが、心筋細胞、CMG細胞に共通の細胞接着因子が関与すると考え、DNAチップ解析を行った。その結果、いくつかの候補遺伝子が発見された。現在、その細胞接着因子の特異的阻害薬やアンチセンスプラスミドを用い、心筋分化を促進する因子の探索を行っている。まだ、確定的ではないが、少なくともある細胞接着因子の阻害剤はCMG細胞の心筋分化を抑制する方向に働いていることが推測されるデータが観察された。今後、この因子を培養皿に固定した特殊培養皿を作製し、心筋分化を特異的に促進させる培養系の確立を開発する予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] H Kodama, K Fukuda, et al.: "Role of EGF receptor and Pyk2 in endothelin-1-induced ERK activation in rat cardiomyocytes"J. Mol. Cell. Cardiol.. 34. 139-150 (2002)
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[Publications] Keiichi Fukuda: "Molecular characterizaiion of regenerated cardiomyocytes derived from adult mesenchymal stem cells"Congenital anomalies.. 42. 1-9 (2002)
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[Publications] D Hakuno, K Fukuda, et al.: "Bone marrow-derived cardiomyocytes expressed functionally active adrenergic and muscarinic receptors"Circulation. 105. 380-386 (2002)
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[Publications] Keiichi Fukuda: "Reprogramming of bone marrow mesenchymal stem cells into cardiomyocytes"Competes Rendus Biologies. 325. 1-12 (2002)
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[Publications] Keiichi Fukuda: "Cardiovascular genomics: New pathophysiological"Kluwer Academic Publishers. 275 (2002)