2002 Fiscal Year Annual Research Report
再生医学の外科への応用-hepatic stem cellによる肝細胞移植の研究
Project/Area Number |
13470232
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
寺本 研一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (80197813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高瀬 浩造 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90211333)
寺岡 弘文 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (30019137)
有井 滋樹 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50151171)
斉藤 佳子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教務職員 (50178969)
田中 雄二郎 東京医科歯科大学, 医学部付属病院, 教授 (70236644)
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Keywords | 肝細胞移植 / 再生医学 / ES細胞 / ヒト臍帯血由来細胞 / hepatic stem cell |
Research Abstract |
1)生体におけるES由来胚様体細胞及びヒト臍帯血有核細胞の肝細胞への分化誘導 実験動物に肝再生の誘導をかけて細胞を移植し、生体内で肝細胞への分化誘導を試みた。マウスに1週間前に2-AAFを投与し、30%肝切を行いES由来胚様体細胞及びヒト臍帯血有核細胞を注入し、肝細胞への分化を検討した。ES由来胚様体細胞、ではC57BL/6マウスを使用しES細胞由来の肝細胞であるかどうかはレシピエントにメスを使用しFISH法でES由来Y染色体を確認した。ヒト臍帯血由来細胞ではNOD/SCIDマウスを使用し、肝臓への生着はヒトX染色体をプローブに用いたfluoresence in situ hybridizationとヒトアルブミン特異抗体、ヒト肝細胞特異抗体による免疫組織染色によって確認した。これらの実験からマウス肝臓内に、ES由来胚様体細胞およびヒト臍帯血有核細胞由来のアルブミンを産生する細胞の、生着・分化・増殖が確認できた。この結果より、障害肝の生体内でヒト臍帯血有核細胞から肝細胞への分化誘導が確認できた 2)マウスES細胞由来胚様体(EB)から単離した肝細胞の単層培養 すでに、マウスES細胞からHanging drop法で得たEBの接着培養によって肝細胞を誘導することに成功している。このHanging dropから15日目の接着培養EBをトリプシン処理し、単離・単層培養を試みた。単層培養した細胞は増殖し、免疫染色において高頻度にアルブミン陽性細胞が認められた。その内、CYP1A2を共発現している細胞も認められ、これらの細胞は形態的にも肝実質細胞と類似していた。本研究によって、マウスES細胞由来EBから肝実質細胞を単離・単層培養し増殖させることが可能となった。 3)肝非実質細胞との共培養によるhepatic stem cell、肝細胞の分化誘導の検討 ヒト肝臓星細胞由来細胞株LI190などをインサート膜上で共培養し、ヒト臍帯血由来細胞の肝細胞への分化誘導を試みた。共培養では樹枝状突起を持つ細胞が誘導されて、形態から樹状細胞であることが推測された。我々の系では共培養により肝細胞の誘導が顕著になることはなかった。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Chinzei R, Tanaka Y, Shimizu, Saito K, Hara Y, Kakinuma S, Watanabe M, Teramoto K, Arii S, Takase K, Sato C, Terada N, Teraoka H: "Embryoid-body cells derived from a mouse embryonic stem cell line show differentiation into functional hepatocytes"Hep atojogy. 36. 22-29 (2002)