2002 Fiscal Year Annual Research Report
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13480002
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
横山 輝雄 南山大学, 人文学部, 教授 (80148303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
美濃 正 大阪市立大学, 文学部, 教授 (70181964)
柴田 正良 金沢大学, 文学部, 教授 (20201543)
服部 裕幸 南山大学, 人文学部, 教授 (40110754)
金子 善彦 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (90278309)
戸田山 和久 名古屋大学, 情報文化学部, 助教授 (90217513)
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Keywords | 人間原理 / 宇宙論 / 宇宙原理 / 進化論 / 自然選択説 / 偶然性 / ベイズ推理 / 確率論 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度の成果をもとに、宇宙論における人間原理について、特に確率論的な次元、具体的にはベイズ推理との関係における検討に重点をおいて研究を進めた。こうした問題については、京都大学の伊藤邦武教授がその著『偶然の宇宙』(2002年6月刊)で議論を展開し、またBostromのAnthropic Principleという著書も同じく今年度に刊行され、それらについて重点的に検討した。 また、この問題は狭義の宇宙論だけではなく、生命の起源と進化の問題にも適用可能であるが、その場合には生物学者、生物学の哲学者の多くが指示している自然選択説による偶然説と対立する可能性のあることも明らかにされた。 確率論的な議論について、その理論的性格についてさらに検討することが今後の課題である。
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[Publications] 横山輝雄: "功利主義と天賦人権論"他者を負わされた自我知. 3-22 (2002)
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[Publications] 横山輝雄: "科学論の展開"心理学の哲学. 145-163 (2002)
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[Publications] 柴田正良: "認知科学に現象学は何を寄与しうるか"現象学年報. 18. 85-98 (2002)
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[Publications] 柏端達也: "クワインの唯名論について"科学哲学. 35・2. 41-54 (2002)
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[Publications] 戸田山和久: "狭義の科学哲学と科学技術社会論"科学技術社会論研究. 1. 90-95 (2002)
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[Publications] 金子善彦: "Aristotle on Meaning and Essence (David Charles)"西洋古典学研究. 50. 132-135 (2002)
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[Publications] 戸田山和久: "知識の哲学"産業図書. 272 (2002)