2004 Fiscal Year Annual Research Report
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13480030
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Research Institution | Tenri University |
Principal Investigator |
置田 雅昭 天理大学, 文学部歴史文化学科考古学・民俗学専攻, 教授 (50248176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WALTER Edwards 天理大学, 国際文化学部, 教授 (70258185)
齋藤 純 天理大学, 文学部, 助教授 (00319922)
桑原 久男 天理大学, 文学部, 助教授 (00234633)
西村 康 ユネスコ, アジア文化センー・文化遺産保護協力事務所, 研修事業部長
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Keywords | 遺跡探査 / 電気探査 / レーダ探査 / 平石古墳群 / 野古墳群 / 男狭穂塚古墳 / 考古学 / 民俗学 |
Research Abstract |
レーダ・電気探査法によって、墳丘の形態、規模、作り出し有無、主体部の位置、葺き石の残存状況などを明らかにし、古墳研究の基礎資料を整備しようとするのが、本研究の主たる目的であり、また、歴史民俗学の研究者とともに古墳名の由来、古墳にまつわる伝承を調査研究し、古墳の基礎データに加えた。本年度行った調査研究は以下の通りである。 岐阜県大野町所在の国指定史跡野古墳群で、主体部の探査を行った。南出口古墳、登越古墳は竪穴式石室と推定される応答をとらえることができたが、モタレ古墳、不動塚古墳では明確な異常を見いだすことができなかった。野古墳群ではあわせて古墳名の由来などに関する民俗調査を行た。 その他、大阪府教育委員会の要請に従って、平成14年度以来継続して行ってきた平石古墳群ツカマリ古墳の基壇部分の探査を行い、排水溝の広がりを明らかにしたほか、基壇の東端が発掘では明らかでなかったので、この部分を探査し、東西幅が70mに達することを明らかにすることができた。また、高槻市教育委員会の要請に従って、今城塚古墳の探査を行った。ここでは200MHzのアンテナを用いても、地表下30cm程の深さまでしか電波が届かなかった。これは盛り土が粘土質で、しっかりと突き固められているからと推定される。さらに、宮崎県立西都原博物館に協力する形で宮内庁管理下にある男狭穂塚古墳の集壕の探査に協力した。これによって男狭穂塚古墳は帆立貝式の前方後円墳であること、女狭塚古墳とは切り合い関係がないことが明らかになった。また前方部よりの場所に地下式横穴墓かと思われる応答を見いだすことができた。 研究発表は韓国で開催された第3回国際SEAA(Society for East Asian Archaeoiogy)学会、日本文化財探査学会、及び日本考古学協会で行った。
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