2001 Fiscal Year Annual Research Report
超高速ネットワークを用いた高度遠隔教育の実現要件についての研究
Project/Area Number |
13480048
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
近藤 弘樹 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10039266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 泰久 佐賀大学, 理工学部, 助手 (90253583)
渡辺 健次 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (00220880)
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Keywords | 遠隔授業 / 高精細メディア / 板書型授業 / 概念構築 / 思考の共有 / DVTS / 遠隔教育 / マルチメディア |
Research Abstract |
現在行われているネットワークを介してテレビ会議システムを用いての遠隔授業は、教師と学生が同一の教室内にいて行う通常の授業に比べて、教育効果を挙げ難いことが明らかになってきている。 本研究ではこの困難を解消或は改善する為の方策を実践的に明らかにする。今年度は板書授業形式の講義を取り上げた。理科系の基礎的な科目の教授で良く行なわれるこの授業方法では、教師が板書をしつつ教材を提示し、学習者は教師の板書を書き写しつつ教師の考えをたどり、自らのものにする。従来の解像度の低いテレビ会議システムでは板書の字を読むことができず、板書形式の授業をネットワークを介して実現することは不可能であった。 我々は、DV(Digital Video)の高解像度映像をネットワークを介して伝送することを可能にするDVTS(Digital Video Transport System)を用いて板書形式の授業を伝送することにより、ネットワークを介して遠隔授業を有効に行なうことができることを示した。 遠隔授業の実践は、館内LANを介した場合とJGN(Japan Gigabit Network)を介した場合、都合3回の講義を行った。DVTSを用いることで、教師と学習者が同一教室に居て行なう通常の講義と同じような板書形式の遠隔授業が可能であることを、実践的に示した。 また我々は、この板書授業の際に、教師が板書した画像をキャプチャし、教師が次の板書の画面に移った後にも板書資料を学習者に提示し続けるサブスクリーン表示システムを開発した。サブスクリーン表示システムは、教師が次の板書の画面に移っても学習者に教師の板書を表示し続けることができるので、学習者が安心して板書を続けることができ、遠隔板書授業を支援するツールとして効果があることが分かった。
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