2002 Fiscal Year Annual Research Report
日本語学習辞書編纂に向けた電子化コーパス利用によるコロケーション研究
Project/Area Number |
13480069
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大曾 美恵子 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 教授 (30262918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝沢 直宏 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 助教授 (60252285)
藤村 逸子 名古屋大学, 言語文化部, 助教授 (50229035)
杉浦 正利 名古屋大学, 国際開発研究科, 助教授 (80216308)
玉岡 賀津雄 広島大学, 留学生センター, 教授 (70227263)
中田 清一 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (60146298)
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Keywords | 電子化コーパス / コロケーション / 雑談コーパス / コロケーション抽出ツール |
Research Abstract |
本研究の目的は、日本語の電子化コーパスを整備し、そこから抽出したコロケーション情報を認知言語学、心理学、日本語学等、様々な視点から検討し、日本語学習辞書編纂に向けた基礎研究を行うことである。 2年目の今年、コーパス整備に関しては、目標としていた100時間分の会話収集を終了した。そのうち文字化のチェックが終わり、サーバに載せることができたのは27時間分である。残りも整理が終わり次第、載せる予定である。 2年目の今年は昨年整備したコーパスを活用して、研究分担者がそれぞれ研究を行い、米国で2回、その成果を発表する機会を得た。先ず5月にプリンストン大学で開かれたThe Tenth Princeton Japanese Pedagogy Workshopにおいて研究代表者の大曾、及び分担者の中田、滝沢の2名が論文を発表した。 続いて7月にサンディエゴのカリフォルニア大学サンディエゴ校で開催された第3回「日本語教育とコンピュータ」国際会議において、昨年米国・パデュー大学の深田淳準教授が開発してくださったコロケーション抽出ツール「茶漉し」の活用法について発表することができた。 「茶漉し」は引き続き改良が加えられ、使いやすくなっている。また収集した会話データからのコロケーション抽出もできるように研究協力者が形態素解析など必要な前段階の作業を行っている。 最後に、2003年1月にこれまでの研究成果の部を集め、中間報告論文集としてまとめたことを報告する。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 大曾 美恵子: "二格補語に無生名詞を持つ受身-毎日新聞コーパスに基づく考察"The Tenth Princeton Japanese Pedagogy Workshop Proceedings. 143-153 (2002)
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[Publications] 杉浦 正利: "コーパスに基づいた外国語作文支援システム"日本語学と言語教育. 149-172 (2002)
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[Publications] 杉浦正利, 朴秀智: "日本語学習者作文コーパスにおける形態素レベルでの共起表現について"科学研究費補助金基盤研究(B)(2)中間報告論文集. 1-10 (2003)
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[Publications] 藤村 逸子: "色彩名詞と色彩形容詞の対立-新聞と文学のコーパスからわかること"科学研究費補助金基盤研究(B)(2)中間報告論文集. 25-48 (2003)
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[Publications] 滝沢 直宏: "文末の接続助詞(+終助詞)と不連続に共起し易しい副詞-「から」の場合を中心に"The Tenth Princeton Japanese Pedagogy Workshop Proceedings. 132-142 (2002)
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[Publications] 滝沢 直宏: "コロケーションに課される文法制約"科学研究費補助金基盤研究(B)(2)中間報告論文集. 11-23 (2003)
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[Publications] 中田 清一: "句語彙項目と第二言語獲得"The Tenth Princeton Japanese Pedagogy Workshop Proceedings. 154-178 (2002)
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[Publications] TAMAOKA Katuo 他: "A Web-accessible database of characteristics of the 1945 basic japanese kanji"Behavior Research Methods, Instruments and Computers. 34.2. 260-275 (2002)
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[Publications] 玉岡賀津雄, 宮岡弥生, 黄其正: "「良妻ぶる」妻は、「悪妻」か-接尾辞「ぶる」付加による価格評価の転換と収束"日本語教育. 114. 1-10 (2002)