2001 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスケール断熱構造を有するレーザ光マイクロ分子流制御装置の基礎開発
Project/Area Number |
13555048
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
太田 正廣 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (80094259)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 大輔 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (80106616)
村上 和彦 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (00281692)
山口 元 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (00087181)
山口 義幸 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (10244419)
水沼 博 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (20117724)
|
Keywords | マイクロ流体力学 / 分子流 / ナノスクール / 分子気体力学 / 光マイクロエンジン / 直接シミュレーションモンテカルロ法 |
Research Abstract |
本年度は、まず可視光選択吸収膜として可視光吸収性能、断熱性能及び成膜性能からカーボンブラックパウダーを選択した。基盤であるロータ部材には断熱性能及び加工のしやすさからガラス材を採用した。ガラス材はアルミ材に比べて、熱伝導率が約200倍小さいので断熱性能には優れている。ロータ翼の厚みは150ミクロンである。ガラス基盤には精密加工を施したマスクをかぶせ、成膜後の位置決め及び膜厚分布測定を容易にした。新規購入した可視光吸収膜製造装置を用いて成膜を行い、その膜厚分布特性の基礎実験を終了した。膜厚分布の均一性については、新規購入したMDエンジIIPCシステムを用いて直接シミュレーションモンテカルロ法(DSMC法)によりコンピュータシミュレーションを行っている。カーボンファイバー直下のガラス基盤上膜厚が最も厚いため、DSMC法による最適条件の決定及びその確認実験が必要である。カーボンブラックパウダーを含んだ流量測定も新規購入した流量計により行った。 ガラス基盤表面にカーボンブラックパウダーを付着させ、裏面にガラス面を露出させ生成した正方形4枚を接合しロータ翼とした。このロータをニードル型スティール軸上に接合させ、真空チャンバ内に設置した。さらに、真空チャンバ内を減圧し外部からアルゴンイオンレーザを照射すると、翼表面が加熱され表裏に温度差が生じ、その結果、気体の平均自由行程とロータ翼長との比で定義されるKnudsen数が0.2付近で加熱された表面が押される方向に力が発生し、ロータの回転が発生した。フェライト永久磁石をロータ軸の上部に接触させ、下部は1mm軸下端から離して設置し、回転軸安定性及び回転ムラの確認実験も行った。
|
Research Products
(1 results)