2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13555202
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
窪寺 昌一 宮崎大学, 地域共同研究センター, 助教授 (00264359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀山 晃弘 宮崎大学, 工学部, 助手 (00264367)
横谷 篤至 宮崎大学, 工学部, 助教授 (00183989)
佐々木 亘 宮崎大学, 工学部, 教授 (30081300)
河仲 準二 日本原子力研究所, 関西研究所, 副主任研究員 (50264362)
黒澤 宏 宮崎大学, 工学部, 教授 (80109892)
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Keywords | 真空紫外光 / 希ガスエキシマ / 光量子プロセス / 光洗浄 / 光還元 / エキシマランプ |
Research Abstract |
本研究は、真空紫外光の高エネルギー光量子を用いて無公害の光量子洗浄装置を開発することを最終目標としている。この目標を達成するために今年度は、(1)半導体基板上の極微料有機物の光洗浄効果を確認するための検出装置の整備(2)真空紫外光を用いた半導体基板上自然酸化膜の光照射による除去(3)真空紫外光を用いた親水性膜の生成、の3点について研究を行なった。 (1)については、従来ある真空紫外エキシマランプの電極構造を最適化することにより、実用性を持つ最短波長である波長126nmにおいて照射強度1mW/cm^2を超える発光出力を得ることに成功した。またガスの供給に工夫を加えることにより10時間を超える長時間連続での安定動作を得ることにも成功した。さらにこのランプを用いて被洗浄物質から発生する極微量の有機物を検出するためのレーザー誘起蛍光やガスクロマトグラフ等の検出装置の整備を行なった。 (2)では、半導体シリコン基板上に生じる自然酸化膜を光により除去する方法を確立するために、よく制御された熱酸化膜の波長126nmのエキシマランプによる還元、除去を試みた。ある条件下では酸化珪素膜からシリコン原子が析出していることが観測され、酸化膜除去の効果が確認できた。またその反応深さは数ナノメートルであり、ナノスケールでの表面状態の変化を実現した。今後は析出したシリコンの電気的特性を調べることにより、酸化膜のような絶縁物上での導電性物質を発現させる技術に展開していくことが可能となる。 (3)については、ゾルゲル法と併用して波長126nmの真空紫外光を照射することにより酸化珪素膜を生成させ、疎水性物質に親水性を発現させることに成功した。またこの膜の経年劣化等についても調べ、実用的に十分な性能を持つことを確認した。この研究結果は洗浄効果を判断する際の目安となる親水性、撥水性について定量的な知見を得るという点において重要となる。
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Research Products
(13 results)
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[Publications] Junji Kawanaka: "134 nm vacuum ultraviolet emission using an Ar/Kr gas mixture excited by a quasi-continuous-wave gas jet dischare"Applied Physics B. 72. 179-182 (2001)
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[Publications] Takahiro Shirai: "Discharge pumped vacuum ultraviolet Kr_2^* laser"Proceedings of SPIE. 4184. 334-337 (2001)
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[Publications] 窪寺 昌一: "真空紫外光源の開発と応用"レーザー学会第284回研究会報告. 118-122 (2001)
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[Publications] Wataru Sasaki: "Observation of vacuum ultraviolet Kr_2^* laser oscillation pumped by a compact discharge device"Optics Letters. 26. 503-505 (2001)
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[Publications] Shoichi Kubodera: "Recent progress of advanced vacuum ultraviolet light sources and applications"Recent Research Developments in Applied Physics. 4. 1-10 (2001)
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[Publications] Masanori Kaku: "Vacuum ultraviolet spectroscopic system using a laser-produced plasma"Proceedings of the First Symposium on Advanced Photon Research Research. 011. 149-152 (2001)
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[Publications] Takahiro Shirai: "Kypton excimer laser oscillation by discharge pumping"Proceedings of the Second Symposium on Advanced Photon. 011. 145-148 (2001)
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[Publications] Junji Kawanaka: "A 1.5 kW high peak power vacuum ultraviolet flash lamp using a pulsed silent-discharge of krynton gas"Applied Physics Letters. 79. 3752-3754 (2001)
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[Publications] 東 鉄平: "エキシマランプによるシリコンウェハのSiO_2膜の還元プロセス"レーザー学会第291回研究会報告. RTM-01-48. 1-5 (2001)
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[Publications] 窪寺 昌一: "真空紫外光源の開発と応用"電気学会研究会資料(光・量子デバイス研究会). OQD-01-62. 47-51 (2001)
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[Publications] 佐々木 亘: "放電励起クリプトンエキシマーレーザー"光学. 30. 808-810 (2001)
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[Publications] 窪寺 昌一: "放電励起クリプトンエキシマーレーザー"応用物理. 71. 222-223 (2002)
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[Publications] Masanori Kaku: "Vacuum ultraviolet emission from a laser-produced plasma and spectroscopic application to a solid state material"Surface Review and Letters. 掲載予定(受理済). (2002)