2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13556035
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
足立 泰久 筑波大学, 農林工学系, 助教授 (70192466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南條 正巳 東北大学, 大学院・農学系研究科, 教授 (60218071)
中石 克也 茨城大学, 農学部, 助教授 (40180236)
三原 真智人 東京農業大学, 地域環境科学部, 助教授 (00256645)
大井 節男 農業工学研究所, 農村整備部, 主任研究員
長崎 晋也 東京大学, 大学院・新領域創生科学研究科, 助教授 (20240723)
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Keywords | 汚染物質のキャリア / コロイド / 凝集 / 分散 / フロック / 土壌カラム |
Research Abstract |
本研究の目的は、これまで力学的な理論の枠組みの中に位置づけられていなかった、重金属、ダイオキシン類などの汚染物質のキャリアとしてのコロイドの輸送特性を扱うための水理学的な理論解析の大要を示し、それに基づいて種々のコロイドの輸送特性に関する実験を行い、その有効性を立証することにある。本年度は、この問題について、農業土木学会大会講演会、コロイド及び界面化学討論会の講演会において、それぞれシンポジウム企画を実施し、また、環境汚染に対するコロイド界面科学国際会議IAP2002(於,ハンガリー,ミシコフH14.5)に協賛し、関連分野の現状とその動向を調査・整理し、さらに今後、早急にとり組むべき課題を明らかにした。さらに、実験面においては、輸送特性に対し最も大きな支配因子である凝集と分散に関する水理学的モデルの構築とコロイドの化学的特性を水理学な立場から解析するための実験系の確立に主眼をおいて研究を進め、以下の成果を得た。 (1)コロイドの凝集速度から乱流状態を基準化する予法を用いて、高分子電解質の架橋作用の動力学を解析し、凝集の進行にはコロイド表面に対する高分子電解質の吸着によるの荷電状態の変化にイオン強度が大きく関与することを示した。 (2)粘土コロイドの凝集系の分離特性を解析ための基準となる単一モンモリロナイトフロックの沈降速度をフロック径の関数として測定することに成功した。 (3)凝集系粘土懸濁液の降伏値を解析し、ゼロシアーリミットにおける粘度と降伏値の関係を示した。 (4)土壌カラム内のコロイド流動過程を解析するための実験系をほぼ確立し、実験データを収集した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Adachi, T.Matsumoto, M.A.Cohen Stuart: "Effects of hydrodynamic mixing intensity coupled with ionic strength on the initial stage dynamics of bridging flocculation of polystyrene latex particles with polyelectrolyte"Colloid and Surfaces A. 207. 253-261 (2002)
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[Publications] Shinya NAGASAKI, Takumi SAITO, Satoru TANAKA: "Infuluence of Heterogeneity of Binding Sites of Humic Acid on its Complexation withActiny Ions"Journal of Nuclear Science and Technology. 3. 466-472 (2002)
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[Publications] 長崎晋也: "フィルトレーション効果を考慮した珪砂充填カラム内におけるフミン酸の移動現象"原子力バックエンド研究. 9. 15-18 (2002)
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[Publications] 宮原和己, 大井節男, 中石克也, 足立泰久: "凝集系モンモリロナイト懸濁液の粘土に対する毛細管経の効果"農業土木学会論文集. 223. 63-69 (2003)