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2001 Fiscal Year Annual Research Report

日本の教育における常識と非常識をめぐる比較文化的研究

Research Project

Project/Area Number 13610312
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

矢野 裕俊  大阪市立大学, 文学研究科, 教授 (80182393)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田中 圭治郎  佛教大学, 教育学部, 教授 (00081951)
碓井 知鶴子  岐阜大学, 教育学部, 教授 (00082355)
石附 実  京都女子大学, 文学部, 教授 (40068721)
添田 晴雄  大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (30244627)
Keywords教育システム / 常識 / アイデンティティ / ジェンダー / 学校行事 / 儀礼
Research Abstract

本研究は、教育システムにおいて制度や慣行として成立している諸事象を、日本と諸外国の場合とを対照させ、そこでの対応の仕方の違いを明らかにして、我が国の教育で常識とされてきたことを疑い、他方、非常識と片づけられてきたことを再考してみるという意図をもって始められた。
今年度は、研究会ならびに通信によって研究代表者、研究分担者ならびに協力者相互の研究交流を図り、学校カリキュラムにおける宗教の扱い、ジェンダーやナショナルアイデンティティ形成問題の扱い、総合学習に関する扱い、入学をめぐる儀礼、学習成果の認定などについて、諸外国との比較を通して日本の場合の特質を常識・非常識という点から浮き彫りにしてきた。
研究の中間的な成果として明らかになったことは以下の通り。1)諸外国において宗教教育が重視されたり、宗教教育が行われない場合でも宗教に対する格別の配慮が教育において行われている実情と比較すると、我が国の場合、宗教および宗教的なものを教育において遠ざける傾向がきわめて強く、その帰結として宗教に対する配慮に欠けたり、逆に信教の自由との矛盾が生じるケースがある。2)ナショナル・アイデンティティの形成についても、諸外国と対比すれば、我が国の教育においては重要な課題として正面に据えられていないことに伴ってグローバルな意識とナショナルな意識との葛藤に折り合いを付けるという課題が教育において避けられている。3)我が国では学校教育における行事が儀式として伝統的に重視されてきたが、それは、前述の問題やジェンダー意識の問い直しといった現代的な教育課題と有効に結びつくというよりも、学校という集団社会の一員としてのアイデンティティ形成を強めることを主要な働きとしている。

  • Research Products

    (5 results)

All Other

All Publications (5 results)

  • [Publications] 矢野裕俊: "欧米の総合学習"新しい学びをひらく総合学習, ミネルヴァ書房. 32-44 (2001)

  • [Publications] 矢野裕俊: "入学と儀礼"教育と医学. 50・2. 35-41 (2002)

  • [Publications] 矢野裕俊: "生涯学習社会の学力要件と学習成果の認定"人文研究 (人間行動学篇). 53. 25-37 (2001)

  • [Publications] 添田晴雄: "各国の教育事情といじめ-イギリス,オランダ,ノルウェー"森田洋司『いじめの国際比較研究』. 13-29 (2001)

  • [Publications] 石附 実: "オーストラリア・ニュージーランドの教育"東信堂. 264 (2001)

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Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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