2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640135
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
野寺 隆 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (50156212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 要造 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (50171905)
谷 温之 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90118969)
前島 信 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90051846)
大野 義夫 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (20051865)
下村 俊 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00154328)
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Keywords | シームレス / 区間演算 / 行列計算 / 反復法 / 並列計算 / GMRES法 / リスタート / 行列の前処理 |
Research Abstract |
高速計算機による大型の数値シミュレーションは,大気モデルなどを利用した流体や粘性の計算だけでなく,現在,科学技術計算の様々な分野において利用されている. なお,本年度は,次のような研究を行った. ・現状システムの解析について.現在,ネットワークコンピューティングのミドルウエアとしてネットワーク情報ライブラリninfが我国の研究グループで開発され,広域のネットワークで接続されたいくつかの計算機を使って,簡単な計算処理を行うシステムを作成する試みが行われている.現在,そのプロトタイプとしてnet CFDやnetMOが開発されている.それらのシステムの便利性や現実に現れる実例にどの程度まで繁栄できるのか,その可能性を評価した。 ・区間解析を用いた計算精度の保証の有効性の検証について.従来の誤差解析では,あまりにも計算がおおざっばであったり,計算しずらかったりして,現在ではほぼ利用されなくなってる.区間解析は,そのような誤差解析の新手法として30年程前に現れたのであるが,簡単な問題に対しても莫大な演算量が必要となり,その当時の計算機では歯がたたなかった.近年,計算機の低価格化とCPUの速度向上によって,従来不可能とされていた区間解析が誤差解析に代りうるものの1つとして数えあげることができることを,ある大型疎行列問題を反復解法を使って近似解の精度保証ができることを検証した. ・並列計算ソフトウェアの開発について.PCクラスタ用の区間解析ソフトウェアの開発を行なうために,現在,ORIGIN2000と2400を使って,区間演算に必要となるアルゴリズムの開発とGUIに基づく基本ソフトウェア設計を行なっている.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 田中祐, 野寺隆: "MR法を前処理とするGMRES(m)法について"情処研報. 2001・49. 6-12 (2001)
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[Publications] 五条方, 野寺: "Lejaポイントを利用した並列クリロフ部分空間法の一考察"第30回数値解析シンポジウム. 83-86 (2001)
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[Publications] 鈴木, 森屋, 野寺: "並列ブロックグラムシュミット法を用いたDeflated-GMRES(m)法の一考察"京都大学数理解析研究所講究録. No.1198. 101-107 (2001)
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[Publications] Hirano Y., Nodera, T.: "Efficient Parallelizable GMRES(m) Method for Shifted Linear Systems on Origin 2000"CTAC 2001. 20-21 (2001)
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[Publications] 羽部, 森屋, 野寺: "自動リスタート過程を持つGMRES(m)法の性能評価"情処研報. 2001・77. 1-6 (2001)
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[Publications] 鈴木, 森屋, 野寺: "複素数演算を回避するDeflated-GMRES(m)法"情処研報. 2001・77. 7-12 (2001)