2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13640202
|
Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
上見 練太郎 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (10000845)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田谷 公利 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60250411)
|
Keywords | 双曲型方程式系 / 大域解の存在と解の爆発 / 非線形弾性波動方程式系 / 等方性 / 弾性ポテンシャル / null condition |
Research Abstract |
1、等方的な線形弾性波動方程式系の滑らかな解に対する重み付き一様評価を与えた論文が最近出版された(裏面、研究発表、を参照)。この論文の結果は非線形項を持つ弾性波動方程式系の時間大域解の存在に主として使用される。 2、必ずしも弾性ポテンシャルを持たない、等方的な非線形弾性波動方程式系の大域解の存在と解の爆発については、球対称解の特性方向の二階微分が爆発する場合の非線形項に対する特徴付けを行った。弾性ポテンシャルを持つ場合と類似の方法を用いた。この結果と今後の見通しについて、平成13年9月18-21日にGRADO(Italia)で行われた研究集会、Linear and Nonlinear Hyperbolic Equations,において、タイトル、Mathematical theory of nonlinear isotropic elastic waves,で発表した。球対称解が爆発しないとき、その非線形項は、いわゆる、null conditionを満たし、大域解の存在が期待されるが、その証明はまだ成功していない。その原因はエネルギー不等式を保証する方程式系の対称性がなく、当初予想していた、未知関数ベクトルの一次変換で対称性を復活できる、事に成功していないためである。本質的な困難さを含んでいるのかもしれない。 3、研究分担者が主として担当している非線形弾性波動方程式系の弱い解、エネルギーレベルの解、の存在については、私が三度札幌に出張して議論した。エネルギーレベルより微分可能性の高いソボレフ空間での解の存在を証明することを今後の方針とした。
|
Research Products
(1 results)