2001 Fiscal Year Annual Research Report
水溶性ホウ素置換ゲルミル陰イオン合成、構造および反応性の研究
Project/Area Number |
13640542
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
持田 邦夫 学習院大学, 理学部, 教授 (20118772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南条 真佐人 学習院大学, 理学部, 助手 (50302352)
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Keywords | ゲルマニウム / ホウ素 / アート錯体 / X線結晶構造 / 水溶性 / 反応特異性 |
Research Abstract |
アルキルー、アリール置換ゲルマニウム陰イオン(対カチオン=リチウム,ナトリウム、カリウム)とトリフェニルホウ素を反応させることにより、ゲルミルボレートの合成に成功した。X-線結晶構造解析の結果、ゲルミルボレートは無極性溶媒中ではポリマー、構造であるが、メタノールなどの極性溶媒中ではそのポリマー構造は解体し、二量体として存在することがわかった。合成したゲルミルボレートは水、メタノール、酢酸などのプロトン性溶媒中では非常に安定であった。メタノール中でゲルミルボレートとケトン、アルケン、α,β-不飽和化合物との反応を検討したがは全く反応せず、原料を回収した。しかし、有機ハロゲン化物とは容易に反応し、対応するゲルマニウム化合物を高収率で与えた。ゲルミルボレートがケトンとは反応せず、有機ハロゲン化物とは反応することを利用して、酸ハロゲン化物との反応により、合成が困難とされてきたα-ゲルミルケトンを容易にほぼ定量的に合成することに成功した。
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