2001 Fiscal Year Annual Research Report
自律滑走ロボットを用いたスキー動作のモデル実験システム
Project/Area Number |
13650274
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
米山 猛 金沢大学, 工学部, 教授 (30175020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香川 博之 金沢大学, 工学部, 助手 (40251938)
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Keywords | スキー / ロボット / 人間動作 / ターン / 測定 / モデル実験 |
Research Abstract |
本研究の目的は、人間と同様な関節機構と動作特性を持つロボットを用いて、人間のスキー運動のモデル実験を行なうシステムを構築することである。スキーターンを行なう人間の基本動作は股関節の内外転、回旋および屈曲、伸展、そして膝関節の屈曲・伸展である。これら人間の動作機構と同じ動作機構を両脚に有するロボットを製作し、このロボットを用いて滑走実験を行なう。各動作の組合せと、動作波形を変化させて、それぞれの動作パターンとターン運動との関係について明らかにする。 1.人間の動作と同じ股関節の内転外転動作、回旋動作と屈曲動作(股関節と膝関節の屈曲・伸展)の三つの動作を行えるスキーロボットを製作した。各関節のモータはすべてロボット本体に搭載されたマイコンのプログラムにより駆動される。脚とスキー板との間に力センサを取り付け、ターン中の作用力を検出する。 2.平滑滑走面において三つの動作要素の駆動パターンを変化させて滑走実験を行った。動作波形と滑走軌跡との関係から、エッジの反転点とターンの切り返し点とが一致していることが確認された。一方ターン軌跡と荷重波形との関係から、ターン後半では外側の足により大きな荷重がかかること、ターンの切り返し後もしばらくは内足となった谷側の足により大きな荷重がかかり、その後内足から外足に荷重がシフトしていくことがわかった。 3.股関節の内外転動作と回旋動作との組み合わせ実験においては、内外転動作を回旋動作より先行させることによって、効果的な角付けと姿勢変化が行われ、スムーズなターンが行われることを確認した。股関節と膝関節の屈曲動作に股関節の内外転運動を組み合わせた動作によってもスムーズなターンが行われることがわかった。またターン周期の初期にスケーティング動作を行って加速を行うターン動作も試みた。これらの諸要素の組み合わせの作用と効果をさらに明らかにしていきたい。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 米山 猛, 香川 博之, 舟橋 奈津子: "ロボットを用いたスキーターンのモデル実験"日本機械学会2001年度年次大会講演論文集(IV). No.01・1. 119-120 (2001)
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[Publications] 米山 猛, 香川 博之, 舟橋 奈津子: "スキーロボットを用いたターン動作と作用力に関する研究"日本機械学会スポーツ工学シンポジウム講演論文集. No.01-22. 126-130 (2001)