2001 Fiscal Year Annual Research Report
不変性の概念による制御理論の構成と入門教程の開発に関する研究
Project/Area Number |
13650479
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
島 公脩 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10029457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横道 政裕 宮崎大学, 工学部, 助手 (30274773)
川村 武 北見工業大学, 電気電子工学科, 講師 (80234128)
石動 善久 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00109480)
山下 裕 奈良先端大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (90210426)
榎本 隆二 鳥羽商船高等専門学校, 制御情報工学科, 助教授 (90203645)
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Keywords | 不変性 / 最適特異制御 / 一般化ルジャンドル・クレプシュの条件 / 局所強可到達分布 / 入門教程 / 電子テキスト / 大域的理論 / ロバスト安定性 |
Research Abstract |
1.非線形システムの最適制御問題に現われる特異制御の最適条件である、一般化ルジャンドル・クレプシュの条件を再検討し、従来解けなかった問題の可解なクラスの存在の可能性を見いだした。その結果、軌道に沿っての局所的可到達性・特異制御の最適性・関数の不変性を変分的方法により同じ枠組みで表現し解析できるという結論を得た。以上は、平成13年度研究実施計画の各項目のうち、(1)リー代数の構造とフィードバック設計、(2)高次の条件、(3)不変性の程度の評価、(6)最適制御の近似解法、の各項目に関わる基本的な成果であり、理論の統一的な記述を可能とする手がかりであるが、その具体的な展開は今後の課題である。(6)不変性の大域的性質、については関連する文献調査と資料収集を行なった。(5)ロバスト安定性、については区間パラメータの多項式である係数を持つ特性方程式の安定性を単調性に基づいて判定する条件を発展させた。 2.大学2年生を対象としたシステム制御理論への入門講義において、微分方程式の解とその表現・相対次数・極配置問題、を軸として古典制御理論・線形システム理論・非線形システム理論をあわせた入門講義を試行した。ベクトル場、Lie微分等の概念も計算を主体に進めれば、受け入れやすい様子である。変換論の方が難しい。平成14年度には不変性あるいは最適性への入門を兼ねる形を試みる。 3.上記の入門講義において、かなりの量の解説プリントを作成し配布した。平成14年度中には、電子テキスト化の試行を行なう予定であり、平成13年度に専用コンピュータシステムを稼動させ、ホームページを準備した。まず、上記の入門講義に用いる。
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