2002 Fiscal Year Annual Research Report
半流動状態を含む初期材令コンクリートの構成則と打設工法に伴う初期欠陥の解析
Project/Area Number |
13650506
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田辺 忠顕 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50144118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木全 博聖 大同工業大学, 工学部, 講師 (80303668)
石川 靖晃 名城大学, 理工学部, 助教授 (00257651)
菊川 浩治 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00076530)
伊藤 睦 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (00345927)
中村 光 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (60242616)
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Keywords | 流動体 / 遷移材齢時コンクリート / クリープ則 / 初期欠陥 / 強度回復 |
Research Abstract |
本年度は、当該研究の最終年であり流動状態の構成則の構築と、その数値解析的な応用ソフトの開発に努めた。 構成則については、2つの目標を定めた。一つは実用性を重んじて収斂生の良い逐次弾性表示による3次元構成則として、その中に等方体としてのクリープ則を組み込んで流動体を表すことにした。コンクリートは流動体とはいえいくらかの骨格を初期状態から持っているので、クリープ則が妥当で有れば、流動体を表すことが出来る。さらに塑性変形に関しては従来古典塑性理論に基づくものではなく,最近名古屋大学で開発されている格子等価連続体法(LECM)を材齢変化の影響を考慮に入れ導入した.これらの構成則の開発は終了しコードの中に組み込んだ。現在は、コードの性能を検証すべく実際に応用計算を行っている段階である。 一方、厳密に塑性論に基づく構成則も構築を行っておりその為に必要な実験を終了した。これらの結果、厳密な構成則に基づくコード、幾分近似的であるが実用的なコードの開発が終了した。最終的に,上述の2つの考えを一つのコードとして打設直後の半流動体としてのコンクリート構造のブリージング収縮による変形解析を一例として実施し,開発されたコードは従来の塑性理論に比べ圧倒的短時間でかつ収斂性が良いことを確認したと同時に,流動によるひずみ局所化現象が従来の塑性理論に比べより明確に表現できることを示した.しかしこれらに基づいた実際の計算例が少なく,開発されたコードの詳細な妥当性の検討は未だ不十分であり、今後精力的に応用計算について数値実験を進めたいと考えている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 石川靖晃, 藤原武司, 浅川祐人海, 三堀崇: "損傷を受ける遷移材齢時コンクリートの強度回復特性に関する実験的研究"コンクリート工学年次論文集. 23-2. 763-768 (2001)
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[Publications] 石川靖晃, 藤原武司, 三堀崇: "ひび割れ後のコンクリートの強度回復性に関する実験評価"名城大学総合研究所紀要. No.7. 75-80 (2002)
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[Publications] T.Tanabe, Y.Aoyagi, Y.Ishikawa: "Strain localization in transient concrete state and potential crack location"Control of Cracking in Early Age Concrete. 91-105 (2002)