2003 Fiscal Year Annual Research Report
高度交通情報システムの整備に伴う効果測定システムの開発
Project/Area Number |
13650586
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
杉恵 頼寧 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70034410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 峻屹 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助教授 (20284169)
岡村 敏之 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助手 (90314781)
藤原 章正 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (50181409)
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Keywords | ITS / 整備効果 / 評価システム / 交通行動モデル / シュミレーション / マルチモーダル |
Research Abstract |
本研究は、われわれの研究組織がこれまで進めてきた「高度交通情報システムの整備効果測定のための評価システムの研究」を発展させ、地方都市における交通需要の適正な誘導策としてのITS整備効果評価システムの実用化に向けてのさまざまな課題を解決することを目的としたものである。 本年度は、交通行動モデルで仮定されている多くの条件の変化に柔軟に対応できるシミュレーションモデルを構築した。そして、シミュレーションの入力データとして必要な情報の調査、観測、モデル推定、シミュレーション、政策評価の段階を統合し、ITSが目指す様々な目標のうち、特に「輸送効率の向上」と「快適性の向上」に焦点を絞ってITS整備効果の評価システムの開発を行った。 具体的には、トリップ前のマルチモーダル情報提供に着目し,提供内容の種類が情報獲得行動に与える影響の分析と情報の獲得行動を考慮した交通手段選択行動をモデル化することで,マルチモーダル情報の効果を把握する。そこで、マルチモーダル情報提供に関するSP (Stated Preference)データを用いて,昨年度開発した交通手段選択モデルを改良し,得られた結果を用いて獲得情報の違いによる交通手段選択への影響をシミュレーション分析により明らかにした.これによって、情報提供後の効用の大きさは獲得情報の種類によって異なり,またマルチモーダル情報は単一モードの情報より交通機関選択への影響が大きく,マルチモーダル情報提供の効果を再度確認することができ、ITS整備効果の評価システムとしての実用性を示すことができた.
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