2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13650965
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
芳村 康男 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (50322847)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 善之 北海道大学, 水産学部, 助教授 (20161044)
前川 和義 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助手 (80250504)
烏野 慶一 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (80031467)
川島 敏彦 (独)水産工学研究所, 漁業生産工学部, 上席研究官
|
Keywords | 漁船船型 / バルジ / 推進性能 / 復原性能 / 水槽試験 |
Research Abstract |
漁船は船の寸法の割に大きな漁労装置を装備するため船の復原性が不足がちで、操業中の転覆事故が後を絶たない。平成12年9月襟裳岬沖の「第五龍寶丸」の転覆事故を契機に国土通省ではこの対策として、本研究で提案するようなバルジ(舷側の浮力体)を取り付けることを指導するに至った。しかし、バルジは船体抵抗を増加させ推進性能を低下させることが一般的知見となっており、推進性能を犠牲にする場合が多い。 本研究ではこのバルジ形状を推進性能の面からも最適化をはかることにより、安全性・作業性・推進性能(省エネ+高効率運用)を目指すもので、本年度は以下の研究を実施した。 1)まず、バルジ形状を最適にする手法について、線形造波理論とランキンソース法による数値計算手法を活用し、これらの形状を最適化する方法を構築した。 2)上記の理論を北海道大学水産学部の小型漁業調査船「うしお丸」の改造に適用することとし、(1)供試船のバルジの設計、(2)供試模型船の製作、(3)水槽試験の実施(一部は水産工学研究所にても実施)、およびそれらの解析を行った。 その結果、供試船に水線面形状をファインにしたバルジを船体に取り付けることによって復原性能を大幅に改善できる他、造波抵抗も減少して推進性能が向上できることが計算・実験の双方で確認できた。これらの結果の一部は日本水産学会の国際シンポジウムにおいて講演した。なお、次年度はバルジを取り付けた供試船「うしお丸」の実船試験を実施して上記の結果を最終的に確認し、本研究の成果を日本造船学会等に発表する予定である。
|
Research Products
(1 results)