2002 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロダイセクションによるライムギ由来小型染色体の分子的解析
Project/Area Number |
13660007
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村田 稔 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (20166292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 豊 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (60224193)
坂本 亘 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教授 (20222002)
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Keywords | ライムギ / ミジェット染色体 / コムギ / マイクロダイセクション / 細胞質雄性不稔 / DOP-PCR |
Research Abstract |
本研究では、ライムギの細胞質を有する六倍性コムギ(cereale)-Chinese Spring(CS)に特異的に存在する小型染色体(midget)の分子構造をマイクロダイセクション法により詳細に解析し、座乗する遺伝子群を同定、解析することを目的としている。まず、PALM装置を用いて、小型染色体9本を掻き取り、DOP-PCRにより増幅した。この増幅断片をディゴキシゲニンでラベルし、FISHを行ったところ、小型染色体に特異的なシグナルが現れた。このことから、本研究で開発したマイクロダイセクション法の有効性が示された。さらに、増幅した配列を調べるため、TAベクターにクローン化したものの塩基配列を決定した。その結果、ライムギに特異的に存在する反復配列(R173ファミリー)が同定された。又、これ以外にもコムギのESTクローンと高い相同性を示す配列が見つかり、これらが小型染色体から由来した可能性が高い。しかしながら、ヒトDNAと高い相同性を示す配列も多く見つかり、コンタミしたDNAがDOP-PCRによって増幅することも示された。今後は、これらのコンタミを極力抑えるために、カタパルト法などの回収法も検討する必要があろう。
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Research Products
(1 results)