2002 Fiscal Year Annual Research Report
働く女性のストレスマネージメントに関する実証的介入研究
Project/Area Number |
13670398
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Research Institution | KURUME UNIVERSITY |
Principal Investigator |
豊増 功次 久留米大学, 健康・スポーツ科学センター, 教授 (50172218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 貞親 神戸市看護大学, 看護学部, 助手 (00295776)
吉田 典子 久留米大学, 健康・スポーツ科学センター, 助教授 (10210709)
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Keywords | 働く女性 / 職業性ストレス簡易調査票 / GHQ28精神健康調査票 / 職業性ストレッサー / ストレスホルモン / ストレスマネージメント / 運動(身体活動) |
Research Abstract |
1)平成14年の調査で看護師961名のGHQ28日本版から求めたGHQ総得点(以下G得点)の平均値は、9.0±5.5点であった。G得点の値から高ストレス群(G得点12点以上)と低ストレス群(G得点11点以下)に分類し、職場や家庭内のソーシャルサポートの有無と職業性ストレッサーおよび職業以外のストレスとの関係を検討した。その結果、高ストレス群では低ストレス群に比べて職場内と家庭内支援の不足や仕事のコントロール不良や技術の低活用が見られた。職業以外のストレッサーの割合も多く多重役割によるストレスの影響が明らかになった。更にその関係を客観的に評価するために内科系と救命部署の看護師64名に対し血中カテコールアミン、血中コルチゾル、NK細胞活性などのストレスホルモンを測定し、G得点との相関を見たが有意差は認められなかった。2)平成9年と14年の調査をいずれも受けた例のみを抽出し、運動習慣の有無がストレス軽減にどのように影響しているかを検討した。その結果、運動習慣が無し→無し群(n:318)のG得点は8.1から8.8点へと有意(P<0.05)に増加していた。一方、運動習慣有り→有り群(n:36)のG得点は6.9から6.8点へと減少していたが有意差は見られなかった。以上より習慣的な運動の実践はメンタルヘルスの維持に有用であることが示唆された。3)管理監督者に対するストレス研修の場を設け、組織が対応するストレスマネージメントの強化をはかったがその評価については今後の検討を継続したい。4)働く女性を対象に運動負荷試験から求めた最大酸素摂取量やBaeckeのQuestionnaireの日本語版から求めた活動状況を基に運動・認知行動療法を実践した。その結果、3名については活動量が増加し職業性ストレッサーやストレス反応の程度が軽減する傾向が見られ、今後更に症例数を増やして検討していきたい。
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