準単色X線を用いた乳房X線撮影装置の開発と評価

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13670957
• Research Institution: Ibaraki Prefectural University of Health Science
• Principal Investigator: 藤崎 達也 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助手 (00285058)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 松本 満臣 東京都立保健科学大学, 保健学部, 教授 (20209654) ; 阿部 慎司 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (00274978) ; 西村 克之 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (10129158) ; 齋藤 秀敏 東京都立保健科学大学, 保健学部, 助教授 (50196002)
• Keywords: 準単色X線 / 診断画像 / X線撮影 / フィルタ法 / エネルギー分解能 / 画質 / 被曝線量 / エネルギー依存性

Research Abstract

医用X線管から発生する連続X線を金属フィルターによって準単色X線を得ることをコンピュータシミュレーションと実測により確認した。mosaic結晶法による準単色X線の取得は,主に経済的理由から困難と考えられたので金属フィルターによって準単色X線を得ることにした。
金属フィルターは,低〜中程度の原子番号の物質のAl, Cu, Zr, Nb, Mo, PdおよびAgの7種類のフィルタを選択して購入した。また,乳房を模擬するために乳腺含有率0%,30%,50%,70%および100%の板状ファントムを購入した。準単色X線の確認は,英国IPEMより供給されたX線スペクトル計算プロセッサによるコンピュータシミュレーションにより行った。
さまざまなターゲット/フィルタの組み合わせのX線スペクトルを管電圧毎にコンピュータシミュレーションした結果,X線エネルギー分解能3keV程度の準単色X線が得られることを確認した。これは,乳房透過後でも準単色X線を保存できため,準単色X線で撮影ができることを意味する。
本年度の研究成果を以下にまとめると,(1)フィルター法を用いて乳房撮影に必要な準単色X線を得ることができた,(2)臨床で行われている乳房撮影の画質や被曝線量の調査を行った,(3)準単色X線で撮影が行われるため,X線検出器であるイメージングプレートのX線エネルギー依存性について検討した。
我々は,臨床に普及している医用X線管から乳房撮影に必要な準単色X線をフィルター法により得ることができることを示した。実用的・経済的な観点からこの方法は有用と考えられ,現在,臨床に使用した場合の被曝線量や画質の検討を行っている。

Research Products

• [Publications] Tatsuya Fujisaki: "Measurements of X-ray energy dependence of an imaging plate"European Radiology. 12・Sup.1. 480-480 (2002)
• [Publications] Hidetoshi Saitoh: "Investigation of exposure factors in routine mammography"European Radiology. 12・Sup.1. 373-373 (2002)