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2003 Fiscal Year Annual Research Report

気分障害の発現機構に関連するクロノタイプと生体リズム関連遺伝子の解析

Research Project

Project/Area Number 13670999
Research InstitutionShiga University of Medical Science

Principal Investigator

尾關 祐二  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90303768)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大川 匡子  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80160430)
Keywords気分障害 / クロノタイプ / 生体リズム / 時間関連遺伝子 / 朝型夜型尺度 / 遺伝子多型 / hper1 / hper2
Research Abstract

季節性感情障害や双極性障害などの気分障害では、生体時計機構の障害を示唆する症状が多く観察される(睡眠覚醒リズムの乱れ、深部体温周期の乱れなど)。こうした経験より、生体リズムの乱れが気分障害の病因であるとする「気分障害のリズム障害仮説」が提唱されている。一方近年の時間生物学の急速な進歩は、生体リズムを形成する機構を分子レベルで明らかにしつつあり、生体リズム形成に必要とされる遺伝子が報告されている(hper1、hper2、hper3、hBMAL1、hCLOCKなど)。こうした背景より、昨年度は双極性障害患者を対象に、生体リズムを形成する上で重要な遺伝子であるhper2遺伝子の多型を検討した。本年度は他の遺伝子にも対象を広げ、引き続き遺伝子多型の検討を行うと同時に、対象患者のクロノタイプ(自然の概日リズムに対してどのような生活習慣を好むかの傾向、朝型・夜型の生活習慣など)を検討し、疾患での偏りがないかも検討する予定とした。実際のクロノタイプの検討にはHorne-Osbergの朝型夜型尺度(MEQ)を用いた。対象者としての健常人のデータ収集が先行し、134名の遺伝子多型の検討、クロノタイプの検討を行った。
我々の得たMEQ得点は46.2±8.6と米国で報告されるMEQ得点に近いものであった。今回検討した時間関連遺伝子はhper1であり、10例の遺伝子多型検索によって、アミノ酸置換を伴う遺伝子多型をひとつ発見した(c3071g)。しかし134名を対象に分散分析にて検討を行った結果、この遺伝子多型とMEQ得点とのあいだに関連は見出されなかった。
本研究は、気分障害を対象として新たに我々が見出した遺伝子多型の意味合いを検討することや、他の時計遺伝子に関しても検討を加えるなど、今後の「気分障害のリズム障害仮説」の分子レベルでの研究を進めてゆく上で、基礎を形成するものとなった。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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