2001 Fiscal Year Annual Research Report
急性肺傷害と肺移植後拒絶反応におけるPhospholipaseA2動態の意義
Project/Area Number |
13671386
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
太田 三徳 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30203805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 明之進 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40252647)
南 正人 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10240847)
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Keywords | マウス / 肺虚血再灌流障害 / ホスホリパーゼA2 / サーファクタント / リン脂質 |
Research Abstract |
[mouse sPLA_2 IBの精製及び抗体作成]mouseのsPLA_2 IBはまだ精製されておらず、肺虚血再灌流障害におけるsPLA_2 IBの動態を調べるに当たって、まずmouseのsPLA_2 IBについて調べなければならない。われわれはこれを膵及び胃より精製した。mouse sPLA_2 IBの生化学的性質(基質特異性、Ca濃度依存性、pH依存性等)、及びアミノ酸配列を決定し以前に報告されているcDNAから得られた配列と一致していることを確認した。またこれを用いてrabbitでポリクローナル抗体を作成した。 [BALF中sPLA_2 IBの精製]mauseの肺胞洗浄液(BALF)中のsPLA_2 IBを精製しその存在を証明した。また先に精製した抗体によるBALFのPLA_2活性阻害実験を行いBALFのPLA_2活性は95〜97%がsPLA_2 IBによるものであることを明らかにした。 [mouse肺虚血再灌流実験]現在mouse(BALB/c及びC57BL/6)を用い虚血時間が1,3,6時間のモデルを作成した。それぞれにおいてBALF中sPLA_2 IB濃度(ELISA法)と活性(ADAM法)、血漿中のsPLA_2 IB濃度と活性及び組織の蛍光免疫染色を用いたsPLA_2 IBの発現、またBALF中のサーファクタント(リン脂質)の含有量及び組成の変化を検討しているところである。4月にはsPLA_2 IBのノックアウトmouseが手に入る予定でありさらにこれを用いてsPLA_2 IBの影響を検討する。今後PLA_2との関連が報告されているiNOSやTNF-α、IL-6、IL-8などのサイトカインとの関係を検討する予定である。
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