2001 Fiscal Year Annual Research Report
カプセル化神経伝達物質・神経栄養因子産生細胞脳内移植によるパーキンソン病の治療
Project/Area Number |
13671436
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
伊達 勲 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (70236785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 晋作 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80325109)
富田 享 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90237115)
大本 堯史 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60032900)
小野 成紀 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (40335625)
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Keywords | パーキンソン病 / 神経移植 / ドパミン / 神経栄養因子 / カプセル化細胞 |
Research Abstract |
神経伝達物質および神経栄養因子産生細胞の脳内移植は、パーキンソン病に対する外科的治療法の一つとして研究が進んでいる。ドパミン産生細胞株としてPC12細胞を用い、ドパミン神経系に対する神経栄養因子としてglial cell line-derived neurotrophic factor(GDNF)に注目して実験を行った。baby hamster kideney(BHK)細胞にリポソーム法を用いて、GDNF遺伝子導入を行い、GDNF産生細胞(BHK-GDNF細胞)を作製した。HPLCおよびELISA法によって、PC12細胞からのドパミン産生と、BHK-GDNF細胞からのGDNF産生を確認した。パーキンソン病モデルラットは、右側線条体内に6-hydroxydopamine(6-OHDA)を注入することによって作製した。その1週間後、PC12細胞とBHK-GDNF細胞の両方を高分子半透膜製のカプセルに封入し、右線条体内に移植した。移植1ヵ月後に分析をおこなった。 組織学的には、カプセル移植群で線条体のドパミン線維密度の有意な増加が観察され、黒質のドパミン細胞数が増加した。取り出したカプセルからは、GDNFとドパミンの産生が確認され、良好な細胞の生着が認められた。アポモルフィン誘発回転運動についても、カプセル移植群で有意な回転運動の減少効果が確認された。今後、6-OHDA投与2週後あるいは、4週後に移植を行った場合の効果はどうか、さらに移植後3ヵ月、6ヵ月、12ヵ月の長期効果はどうかについて検討が必要である。 これまで、カプセル化細胞脳内移植が行われてきているが、神経伝達物質と神経栄養因子産生細胞の移植を同時におこなった研究はなく、新しい神経疾患への治療法として期待がもたれる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 伊達勲: "神経移植によるパーキンソン病の治療:遺伝子治療に関連して"神経研究の進歩. 45. 82-91 (2001)
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[Publications] Date, I.: "Grafting of encopsuleted genetically modified cells secreting GDNF"Cell Transplantation. 10. 397-401 (2001)
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[Publications] Fujiwara, K.: "Neurotrophic factor-secreting cell grafting for cerobral ischemia"Cell Transplantation. 10. 419-422 (2001)