2002 Fiscal Year Annual Research Report
緩徐な神経細胞死における遺伝子発現とアポトーシスに関する研究
Project/Area Number |
13671468
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Research Institution | Teikyo University, School of Medicine |
Principal Investigator |
金光 秀晃 帝京大学, 医学部, 講師 (10129992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 映幸 帝京大学, 医学部, 助手 (40317681)
成田 考而 帝京大学, 医学部, 助手 (90237602)
中込 忠好 帝京大学, 医学部, 教授 (90198052)
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Keywords | ラット / MCA閉塞モデル / 糸モデル / total RNA / northern blot / ストレス蛋白 / in situ hybridization / immunohistochemistry |
Research Abstract |
(1)現在、局所脳虚血モデルとして使われている代表的なモデルとして、中大脳閉塞モデルがある。中大脳閉塞モデルとしては電気双極子により動脈を凝固し、鋏により血管を切断する永久閉塞モデル(田村モデル)と異論があるが4-0ナイロン糸の先端を丸めて外頚動脈から挿入し、中大脳動脈を閉塞する糸モデルの二種類がある。両モデルの違いを明らかにするために、ストレス蛋白hsp70を用いて、虚血後4時間、1、4日後、大脳を摘出し、尾状核被殻、海馬と視床、黒質と視床下部を含むそれぞれの切片で、in situhybridizationによりmRNAの発現とimmunohistochemistryによりHSP70の蛋白の発現を比較した。田村モデルでは、中大脳動脈灌流領域である皮質、尾状核被殻でhsp70mRNAとHSP70蛋白の発現が確認された。一方、糸モデルでは、中大脳動脈灌流領域である皮質、尾状核被殻に加えて、海馬、視床、黒質、視床下部でもhsp70mRNAとHSP70蛋白の発現が確認された。このことから、糸モデルは中大脳動脈閉塞モデルとしてではなく、内頚動脈閉塞モデルであることを論文(Journal Cerebral Blood Flow & Metabolism 2002;22:1196-1204)で提唱した。 (2)この両モデルを用いた、虚血後1、2,4週間、3、6,12ヶ月後の長期にわたるnorthern blotによる遺伝子発現は、将来のことを考慮し、放射線同位原子による方法ではなく、天然産物であるジゴシキゲニン(DIG)ラベルのoligonucleotidoを使用する方法を行ったがpositive controlが発現が確認できないので、現在、DIG-dUTPを用い、PCRによるDIG-ラベルしたRNAを合成し、northern blotを行う方法に切り勝てて行う予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Hideaki Kanemitsu, Tadayoshi Nakagomi, Akira Tamura et al.: "Differences in the Extent of Primary Ischemic Damage Between Middle Cerebral Artery Coagulation and Intraluminal"Journal Cerebral Blood Flow & Metabolism. 22. 1196-1204 (2002)