2001 Fiscal Year Annual Research Report
機能的解剖を応用した勃起能および膀胱機能温存の研究
Project/Area Number |
13671634
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
黒川 公平 群馬大学, 医学部, 講師 (50225281)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 英壽 群馬大学, 医学部, 教授 (70110393)
深堀 能立 群馬大学, 医学部, 講師 (90199167)
鈴木 和浩 群馬大学, 医学部, 助教授 (80312891)
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Keywords | 骨盤内手術 / 機能温存 / 膀胱機能 / 勃起能 / 陰茎海綿体内圧 / 膀胱内圧 |
Research Abstract |
現在までの検討で、 1.前立腺癌、膀胱癌の勃起神経温存術では、片側が機能的に温存されていれば、8割程度の確率で術後性交可能となることが判明した。 2.上下腹神経叢の刺激は陰茎海綿体内圧の上昇をきたすことが明らかで、これは現在信じられている勃起のメカニズムと異なった知見である。このため、膀胱内圧の変化、陰茎海綿体内圧の変化および外尿道口よりのejaculateの滲みだしを指標として、これら指標と刺激部位(S領域ではS2〜5までを区別して)の関係を整理し、骨盤内自律神経のマッピングを再検討中である。 3.直腸癌手術において、手術時における術者の神経温存の意図と電気生理学的温存の相関、さらに電気生理学的温存と術後機能温存の相関等について解析する。評価対象とする機能は、膀胱機能、勃起能および射精能である。これらの機能温存について、具体的に(1)温存は両側か、片側か、(2)神経温存の程度,(3)術前機能の程度、に分けて検討中である。予備的な検討から、直腸癌の膀胱神経温存に関しては、片側が機能的に温存されていれば、尿意があり、残尿無く排尿できることが推察される。同様なことが、子宮癌の少数例でも推察される結果が出ている。 4.陰茎海綿体内圧は23G針を陰茎海綿体に刺入して測定しているが、この方法だとまれに針が壁にぶつかるなどにより閉塞してしまい、波形の乱れを生ずる。これを解消するため、尿道内に圧測定の特殊バルーンを挿入して陰茎海綿体内圧を導出することを試みた。これは非常に有効で、現在はこれで陰茎海綿体内圧測定を行っている。 5.装置の簡便化、特に圧測定システムを簡便化を検討中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] KOHEI KUROKAWA, TAKANORI SUZUKI, KAZUHIRO SUZUKI, KAZUTO ITO, NOBUAKI SHIMIZU, YOSHITATSU FUKABORI, HIDETOSHI YAMANAKA: "SIMPLE AND RELIABLE MONITORING SYSTEM TO CONFIRM THE PRESERVATION OF THE CAVERNOUS NERVES"Int.J.Urol. 8・5. 231-236 (2001)