顎骨インプラントにおける材質、形態のバイオメカニクスに及ぼす影響

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 13672086
• Research Institution: Niigata University
• Principal Investigator: 野村 務 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20228365)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 本間 克彦 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (90242437) ; 小林 正治 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80195792) ; 新垣 晋 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30134943)
• Keywords: インプラント / 金合金 / Scanning Acoustic Microscope / チタン

Research Abstract

平成13年度
インプラント体の骨に及ぽす影響を調べるために、雑種犬を用いた実験を行った。全身麻酔可に、下顎骨を露出し、そこにチタン、ハイドロキシアパタイトコーティングチタン、金合金インプラント、さらに対象として、インプラント窩形成のみの群を用意し、埋入操作を行った。両側下顎を含めて1匹あたり各群4本ずつ埋入し、これを2匹の雑種犬に行った。1匹は3月後、2匹目は6月後に堵殺した。
各インプラントを含む骨ブロックを作成、マイクロCTにてインプラント・骨界面の微細構造を検討中である。さらに、薄切切片を作成し、Scanning Acoustic Microscope(SAM)を用いてインプラント体と骨との接合面積の形態計測的測定、さらに、インプラント周囲骨の機械的特性の測定を行い、骨のリモデリングを検討し、各インプラント体の生体親和性を比較検討する予定である。
上記と併行して、有限要素法実験を行った。無歯顎患者を被験者として、CTを撮影し、そのデータをCADソフトをもちいて、IEGSファイルに変換し、そのデータを有限要素法ソフト(ANSYS)に転送し、3次元的に、下顎骨モデルを作成した。ここのモデル上で、通常の骨内インプラント、さらにTransmandibular implant(TMI)を構築し、咬合力の下顎骨に及ぼす応力を調査した。モデルの作成にあたっては、我々の実験結果を参考とし、下顎骨の各部位での機械的特性(弾性係数)を代入し、いままでのモデルより非常に詳細なレベルで検討を行った。結果については現在とりまとめ中である。