2001 Fiscal Year Annual Research Report
学校トイレの環境衛生と児童の健康な排泄に関するヘルスプロモーション
Project/Area Number |
13672440
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
松浦 和代 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (10161928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芝木 美沙子 北海道教育大学, 教育学部・旭川校, 助教授 (20125371)
山内 学 旭川医科大学, 医学部, 助手 (10312472)
上野 栄一 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (60262507)
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Keywords | 学校トイレ / 児童 / 健康な排泄 / ヘルスプロモーション |
Research Abstract |
I.学校トイレの環境調査 【研究目的】学校トイレの衛生環境が児童の排泄習慣の変調に影響を与えていると考え、その実態を把握することを目的とした。 【研究方法】1)調査対象 : 旭川市内の児童数300名以上の小学校37校を対象とした。学校長に対して文書で研究協力を依頼し、その後口頭によって同意の有無を確認することとした。2)方法 : 「学校環境衛生の基準」を参考に、学校トイレの環境調査票を作成した。主なチェック項目は、大・小便器の個数、採光と照明、換気と対流、清潔感、設備の破損状況および衛生管理上の問題とした。調査者は2名1組となり、各校を訪問し環境調査を実施することとした。 【結果および考察】調査協力が得られた小学校は30校であった。主な問題点として、臭気60%、尿石や輪染み93%、黒かび93%やハエ17%などが確認された。また設備の破損状況は深刻であり、対象校の70%が何らかの問題を有し、特に鍵・ドアの破損と水道管からの水漏れは高率であった。また今回の調査から、新築後2〜3年を経れば老朽校舎と同様の問題が生じていることを確認した。これらの結果を踏まえ、児童の排泄を抑制する環境要因および健康管理上の問題点を「学校トイレの健康度」という視点から5段階に分類し、改善点と健康目標を検討した。 II.児童の排泄に関する調査 【研究目的】本研究の目的は、児童の学校における排泄をめぐる心身の問題を明確化することである。 【研究方法】1)調査対象 : 北海道、青森県、千葉県、奈良県および富山県の児童と保護者3000組を対象とした。学校長に対して文書で研究協力を依頼し口頭によって同意を確認した。児童と保護者に対しては文書によって同意を確認した。2)方法 : 調査用紙の主な内容は、排泄習慣、排泄に関する健康上の問題と学校トイレに関する認識から構成した。3)手続き : 配布・回収は集団法によった。プライバシー保護のために、記載後の調査用紙は糊付け封筒に入れてもらい回収した。本調査結果は、現在集計中である。 平成14年度の計画 平成14年度は、児童の排泄に関する調査結果を報告する。以上2つの調査結果を基礎資料として、旭川市内の小学校において、学校トイレの改善モデル事業を実施する。さらに、ガイドライン「小学生の健康な排泄と学校トイレ・低予算で取り組む学校トイレ改革(仮)」を作成する。
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Research Products
(1 results)