2003 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児の事故に関連する養育者の要因に関する研究-乳幼児の生活行動範囲の視点から
Project/Area Number |
13672486
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
日沼 千尋 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (40248927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 順子 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (30307649)
臼井 雅美 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (50349776)
仁志田 博司 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80104553)
澤田 和美 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助教授 (30328405)
川口 千鶴 自治医科大学, 看護学部, 教授 (30119375)
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Keywords | 乳幼児 / 事故 / 安全対策 / 育児負担感 / 教育プログラム |
Research Abstract |
本研究は3年計画で、地域における乳幼児の事故予防に関する安全対策・事故防止のためのプログラムの開発を目的としている。 平成15年度は平成14年度に行った介入としての教育プログラムの効果を測定するために、平成14年度の教育プログラム実施前と同じ項目で調査を行った。調査対象は、研究の参加協力が得られた静岡県内の3町(小笠町・菊川町・浜岡町)の2〜7か月児、8か月〜1歳11か月児、2〜3歳児、4〜6歳児の約300世帯の養育者とし、調査内容は家屋の形態、家族の状況、養育者の数、母親の就労、育児困難感、家庭内の安全対策、家庭内での事故実態を調査した。事故実態は、事故の有無と事故があった場合の種類と回数、手当の有無と手当を行った事故の発生状況、事故の原因について約2週間毎日記入する日記方式とした。調査対象者を介入群と非介入群にわけ、介入群に対して乳児健診、1歳6か月健診、3歳児健診の場において、事故防止に関する教育的介入を行った。14年度と15年度の調査結果をもとに事故の有無と発生回数、安全対策の状況、養育者の育児負担感などに関して、介入群と非介入群の比較および関連性の検討を行った。 その結果、事故の発生状況や安全対策の面では介入群と非介入群の間に明らかな差は認められず、各年齢区分における育児困難感、安全対策、事故発生確率の変化、手当を必要とした事故の分析の結果は殆ど有意差はなかった。14年度と15年度の比較において、8か月〜1歳時では、安全対策得点の偏差値と育児困難感については有意な差は認められなかった。2歳〜3歳児では、事故の種類では窒息が介入群が少なく、事故発生の確立が低いと育児困難感は高い傾向にあった。また、育児困難感が強いほど安全対策得点の上昇幅は小さかった。全体に、15年度の方が事故件数が増加しており、介入群の方が事故件数が多い傾向があった。このことは、同じ調査を2度行う事と介入により、調査対象者の事故に対する意識が敏感になった結果と考えられた。
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Research Products
(1 results)