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2002 Fiscal Year Annual Research Report

変性性神経疾患患者が体験する生活上の困難と対処

Research Project

Project/Area Number 13672534
Research InstitutionHealth Sciences University of Hokkaido

Principal Investigator

野川 道子  北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (00265092)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西村 歌織  北海道医療大学, 看護福祉学部, 助手 (20337041)
唐津 ふさ  北海道医療大学, 看護福祉学部, 助手 (20285539)
三宅 浩次  北海道産業保健センター(北海道医療大学看護福祉学部), 所長(非常勤講師) (20045363)
海岸 美子  北祐会神経内科病院, 看護師 (40316253)
Keywords変性性神経疾患 / 病気の受けとめ / 対処 / 不確かさ / QOL
Research Abstract

平成13年度にはALS患者を対象に質的研究により病気の生活への影響と困難および病気の受けとめと対処について明らかにした。
平成14年度では質的研究の結果を踏まえて、第一に、変性性神経疾患患者の病気の「受けとめ-24項目」と「対処-25項目」についての質問紙をそれぞれ作成した。第二に、病気に関連する生活上の困難、受けとめ、対処の関連を明らかにする目的で、独自に作成した2つの質問紙と本研究者が翻訳したMishelの病気の不確かさの尺度(コミュニティ版)、尾関のコーピング尺度、川南他の主観的QOL尺度を用いて郵送調査を実施した。質問紙の作成や対象者の選択に時間を要し、現在60名からの回収を終えたところである。
結果、対象者の特徴は平均年齢62.55±10.81歳、罹病期間7.40±6.69年、男性65.5%、人工呼吸器使用者が40%であった。独自に作成した質問紙の「受けとめ」の信頼係数は0.85、「対処」の信頼係数は0.85であり、尺度としての内的整合性が確保されており、因子分析の結果も内容分析との一致が見られ、尺度としての妥当性も期待できる結果である。今後はデータを増やして尺度としての精度を高める予定である。
病気に関連する不確かさの得点は平均65.20±11.55点、QOL得点は7.91±4.64点であった。自己免疫患者と比較するとALS患者の不確かさは3ポイント高く、QOLは3ポイント低いという結果であり、ALS患者では生活への影響がより深刻であることがうかがえた。尺度間の関連を相関係数でみると、不確かさとQOLとには関連がみられなかった。QOLとコーピングでは問題焦点型コーピングのみに関連がみられQOLが高い人では問題焦点型コーピングを用いる頻度が高かった。不確かさと情動焦点型のコーピングとでは負の関連がみられ、不確かさが高くなると「自分で自分を励ます」「物事の明るい面をみる」というような情動焦点型コーピングを用いる頻度が低かった。人工呼吸器装着者と未装着者とを比較すると、装着者の不確かさは高く、問題焦点型コーピングを用いる頻度が低い傾向がみられた。なお、1年前と比較して身辺自立が低下した、家族交流が減った、病気が進行していると感じている人ではQOLが有意に低いという結果であった。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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