2003 Fiscal Year Annual Research Report
統合失調症患者の地域生活に向けた援助の構造に関する研究
Project/Area Number |
13672543
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
田上 美千佳 財団法人東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 研究員 (70227247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大竹 眞裕美 福島県立医科大学, 看護学部, 講師 (70315670)
大川 貴子 福島県立医科大学, 看護学部, 講師 (20254485)
新村 順子 財団法人東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 技術研究員 (90360700)
白石 弘巳 財団法人東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 参事研究員・部門長 (80291144)
中山 洋子 福島県立医科大学, 看護学部, 学部長・教授 (60180444)
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Keywords | 統合失調症患者 / 急性期 / 地域生活 / 看護援助 / 退院 |
Research Abstract |
<研究目的および実施内容>統合失調症患者の入院中から地域での生活に至る包括的な援助の構造を明らかにすることが最終目的である。今年度は、(1)短期間で退院することができた統合失調症患者へのケア内容、(2)3か月以内の入院期間で退院した統合失調症患者の予後、(3)退院後6か月以上に地域生活を継続している人の入院中のケア内容を分析することによつて、地域生活を送ることが可能となるようなケアを明らかにした。 <結果および考察> 1,対象者および患者の特徴;対象看護師36名、患者;38名、平均年齢38.5歳(20〜62歳)、男性19名(50.0%)、平均入院回数3.6回(1〜12回)、初回入院13名(34.2%)、今回の入院期間平均64.7日(20〜94日)、6か月後転帰;地域生活継続26名(68.4%)、再入院後退院1名(2.6%)、通院先変更4名(10.5%)、不明7名(18.4%) 2,地域生活者26名の特徴;平均年齢41.8歳(20〜62歳)、平均入院回数3.9回(1〜12回)、初回入院13名(34.2%)、入院期間平均62日(SD28.1日) 3,地域生活者の入院中のケア領域とケア数;( )内はケア数、ケア開始時期、最頻週を示す 退院後の過ごし方(55,1〜11W、3W)、外出外泊に伴うケア(3、2〜11W,3W)、服薬管理(31個、1〜10W,2W)、家族調整(29、1〜11W、4W)、他職種との連携(20、1〜13V,4W)、精神症状マネージメント(17、1〜12W,4W)、困ったことへの対処(14、1〜13、10W)、人との関わり方(14、1〜13、2W)、通院継続(6)、症状の理解(4)、の順に多く、服薬管理に関するケアが入院早期から行われていた。 4,ケアの開始時期;ケアの開始は1週目からであり、ケアは入院2〜6週に多く、4週目に最も多く開始されていた。特に、再入院患者では1週目からのケアがなされており、退院後の生活をイメージしたケアを行いやすいと思われた。
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