2003 Fiscal Year Annual Research Report
職場の温熱環境が女性の健康に及ぼす影響-末梢部皮膚血流量と身体バランスとの関係-
Project/Area Number |
13680119
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
甲斐 今日子 佐賀大学, 文化教育学部, 助教授 (10194656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
檜垣 靖樹 佐賀大学, 医学部, 講師 (10228702)
井上 伸一 佐賀大学, 文化教育学部, 助教授 (80260727)
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Keywords | 温熱環境 / 皮膚血流量 / 重心動揺 / 妊娠期の疲労 / 就労女性 |
Research Abstract |
職場の温熱環境が女性の健康に及ぼす影響を明らかにすることを目的として、13年度は、佐賀県内の銀行に勤務する女性(20歳代から50歳代まで)を対象に健康調査及び皮膚血流量の測定を実施した。14年度は、13年度の結果を踏まえて、冷房によるひえの影響をより明確にすることを目的として、20歳代の女性10名を被験者として、実験室内において皮膚血流量及び重心動揺の測定を実施した。 15年度は、13年度と14年度の測定結果の詳細な分析を行なうとともに、就労女性の妊娠期における職場環境の健康への影響(疲労を中心に)を明らかにすることを目的として、新たに調査を実施した。 調査は、過去5年間に妊娠・出産の経験のある就労女性を対象とし、質問紙調査法で行なった。調査内容は、基本属性、健康状態について、妊娠前期・中期、後期の各期における体調及び体型の変化、職場環境を含む生活環境について、身体の冷えについて、衣生活についてとした。 調査の結果から、妊娠期は体型・体調の変化に伴い心身への負担が掛かる時期であるが、働きながら妊娠期を過ごす女性にとってその負担は非常に大であることが明らかとなった。職種によっては特別に負担が掛かることも多く、職業による明確な差異が認められた。 職場の温熱環境と身体の疲労感については、調査票の解析のみでは明確にはできなかったことから、これまでの皮膚血流量及び重心動揺の測定データとの分析を行なっているところである。 調査結果については、平成15年、第50回、日本家政学会九州支部総会において発表した。
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