2002 Fiscal Year Annual Research Report
プロセス・ユニットに基づく外国語聴解学習システムの開発と聴解メカニズムの解析
Project/Area Number |
13680260
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Research Institution | Himeji Dokkyo University |
Principal Investigator |
若林 節子 姫路獨協大学, 外国語学部, 助教授 (60210861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本村 康哲 関西大学, 文学部, 助教授 (80299122)
森下 淳也 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (20182230)
倉橋 浩一郎 姫路獨協大学, 経済情報学部, 教授 (70195535)
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Keywords | listening comprehension units / information units / listening comprehension pocessing / listening comprehension model / CALL / multi-media / authoring system / interface for listening comprehension practice |
Research Abstract |
外国語聴解学習システムの開発 プラットホームに依存しないネットワーク提供可能なマルチメディア・学習環境とオーサリング環境の検討を行ない、実験システムの構想を作った。まず、マルチメディア学習環境として、(1)動画、(2)音声を視覚化したグラフ、(3)コントローラ、(4)テキストを画面上に配置したフレームに教材を提示することにした。また、オーサリング環境としては、HyperCardベースのクロスプラットホーム環境"Run Revolution"を中心に検討を進めた。ネットワークを経由した教材提供とログの回収についても検討を進めている。 プロセス・ユニットに基づく聴解メカニズムの解析 外国語学習者の聴解プロセスを解明するために、聞き手が解釈を構築するために聞き取った単位を条件を変えて調べると(1)どの条件にも共通して存在する大きさの聞き取り単位(S、M、L)があること、また、(2)聞き取り単位の組み合わせ方が3〜4の限られた聴取パタンに分けられることがわかった。この結果から、(i)共通の聞き取り単位(聴解ユニットS、M、L)が、情報の単位(語句、文、文章)に関連しているようであること、(ii)小さい聴解ユニットと大きい聴解ユニットの使い方を分析することによって、聴解のストラテジーを推論できることが明らかになってきた(平成13年度)。そこで平成14年度は、各条件下であらわれた特徴な差異に焦点をあて、それらの差異がなぜ起きるのかについて考察を加えた。その結果、(1)各ユニットの大きさは共通的に存在するが、(2)それらのユニットの利用頻度に差があり、(3)組み合わせ方の違いが聴解プロセスの特徴を形成していることがわかってきた。これらの違いを分析することで、聴解のプロセスの種類や、解釈を構築する方略が、さらに、あきらかになってきた。
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[Publications] 若林節子, 倉橋浩一郎: "聴解における聴取ユニットのダイナミックなパタン"Human Interface 2002. 155-158 (2002)
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[Publications] 若林節子, 倉橋浩一郎: "聴解プロセスにおける情報単位についての認知的考察"日本教育工学会 第18回全国大会. 557-558 (2002)
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[Publications] 若林節子: "Static Features of Listening-Comprehension Processing with Special Reference to EFL Listening"姫路獨協大学外国語学部紀要. 16. 223-239 (2003)
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[Publications] 若林節子: "Mental Distance in Listening Comprehension Processing"ことばの科学研究. 3. 1-20 (2002)
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[Publications] 倉橋浩一郎: "スライディング・パズル(16パズル)の解法--線状循環座標系の導入--"姫路獨協大学経済構報学研究. 27. 1-9 (2003)
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[Publications] 倉橋浩一郎, 若林節子: "混合分布を構成する成分分布の推定--EMアルゴリズムの適用--"姫路獨協大学経済情報学論集. 17. 73-86 (2003)
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[Publications] 松田泰至, 本村康哲: "データ配送協調システムの一構築法"姫路獨協大学経済情報学会『経済情報学論集』. 第16号. 33-37 (2002)
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[Publications] 柴田一, 柏木治美, 本村康哲, 大月一弘: "A Learning Model of Computer Science Education for Liberal Arts Students"Proceedings of 32nd ASEE/IEEE Frontiers in Education Conference(FIE2002). F3G2-F3G7 (2002)
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[Publications] 平林真実, 大月一弘, 清光英成, 森下淳也, 北村新三, 絹川達也: "リンクに基づいたWebページ評価法"情報処理学会論文誌. 43・SIG12. 92-102 (2002)
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[Publications] 中尾佳子, 森下淳也: "外国人児童・生徒のための教科書読解支援竹Viewシステム"人文科学とコンピュータシンポジウム(PNC Annual Conference and Joint Meetings 2002)論文集. 95-102 (2002)