2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13680649
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
服部 保 姫路工業大学, 自然・環境科学研究所, 教授 (00244690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 弘明 姫路工業大学, 自然・環境科学研究所, 助手 (80311489)
鈴木 武 姫路工業大学, 自然・環境科学研究所, 助手 (30254460)
小舘 誓治 姫路工業大学, 自然・環境科学研究所, 助手 (60254455)
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Keywords | 照葉樹林 / 生物多様性 / 種多様性 / 照葉樹林フロラ / 生活形 / 絶滅危惧 / 照葉人工林 |
Research Abstract |
1.照葉人工林の種多様化手法の開発 工場内緑地などに形成されている照葉人工林は植栽種が高木に限られていること、孤立していることなどにより、樹林の種多様性は非常に低い。種多様化を計るために各種の照葉樹林要素を照葉人工林に植栽し、定着の可能性を数年にわたって調査した。年降水量が非常に少ない年が続いたのにもかかわらず、植栽種は定着し、照葉人工林の植栽による種多様化は十分可能であることが明らかとなった。この成果は「日本造園学会誌ランドスケープ研究66」に発表した。 2.照葉原生林内の成熟相とギャップ相の種多様性の比較 宮崎県霧島等の照葉原生林において成熟相とギャップ相の調査を行い、両者の種多様性を調査した。ギャップ相には陽地生植物が多数出現する他に、地生の照葉樹林要素の種数も多く、種多様性は高かった。成熟相は着生植物が多く出現した。この成果は「人と自然13」に発表した。 3.各地域の照葉樹林の種多様性 本年度は宮崎県、西表島、奄美大島、徳之島、屋久島、与那国島等において照葉樹林の種多様性に関する調査を行った。 4.照葉樹林の種多様性の復元 兵庫県赤穂市生島の照葉樹林はムベによって壊滅的な被害を受けていた。ムベの伐採を住民参加で行い、照葉樹林の種多様性を確保した。この成果は「人と自然13」に発表した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 服部 保, 南山典子, 川村真紀子, 小野由紀子, 石田弘明: "照葉人工林の種多様化に関する研究"日本造園学会誌・ランドスケープ研究. 66(6). 545-548 (2003)
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[Publications] 服部 保, 田村和也, 石田弘明, 南山典子: "霧島山系白鳥川上流域に広がる照葉樹林の植生学的研究"人と自然. 13. 7-20 (2002)
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[Publications] 服部 保, 小舘誓治, 石田弘明, 永吉照人, 南山典子: "兵庫県赤穂市生島における照葉樹林の植生管理"人と自然. 13. 37-46 (2002)
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[Publications] 石田弘明, 戸井可名子, 武田義明, 服部 保: "大阪府千里丘陵一帯に残存する孤立二次林の樹林面積と種多様性,種組成の関係"植生学会誌. 19. 83-94 (2002)
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[Publications] 服部 保(分担執筆): "保全と復元の生態学(種生物学会編)"文一総合出版. 260 (2002)