2001 Fiscal Year Annual Research Report
放射性同位元素標識モノクローナル抗体による胃癌肝転移の標的放射線化学療法の研究
Project/Area Number |
13770702
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
岡本 和真 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20285258)
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Keywords | 放射性同位元素標識A7 / モノクローナル抗体 / 胃癌肝転移 / 標的放射治療 |
Research Abstract |
1.ヒト胃癌細胞株に対するin vitroの反応性 ^<131>I標識A7および^<99m>Tc標識A7のヒト胃癌培養細胞株との反応性を無標識のA7と競合させたcompetitive inhibition assayにて検討した結果、胃癌培養細胞株の分化度に関係なく、ほとんどの胃癌細胞株と良好に反応した。その反応性は無標識のA7とほとんど遜色はなかった。ただ、adenosquamous carcinomaであるMKN1とのみ反応しなかった。一方、^<131>Iまたは^<99m>Tcで標識した非特異的マウスIgGの胃癌培養細胞株との反応性は、^<131>I標識A7および^<99m>Tc標識A7のそれとは著しく劣っていた。 2.ヒト胃癌細胞株に対するin vitro抗腫瘍効果 今年度は、^<99m>Tc標識A7の胃癌培養細胞株に対するin vitroの抗腫瘍効果を検討した。^<99m>Tc標識A7はマウス1匹当たり9.25MBqから18.5MBqまでの投与量で検討したが、単回投与では期待される十分な抗腫瘍好を発揮する事は困難であった。^<99m>Tcの半減期が6時間と短いため、1回投与のみでは胃癌細胞株を十分なアポトーシスに導くことが困難であったと思われる。 一方、^<131>I標識A7はマウス1匹当たり9.25MBqで検討したが、これも線量が不十分なため、十分な抗腫瘍効果は現れなかった。 3.ヒト胃癌培養細胞株によるヌードマウスの肝転移モデルの作製 MKN28、MKN45、NUGC2の盲腸漿膜下移植によって肝転移モデルの作製を試みているが、いずれも良好な結果は得られていない。しかしながら、脾臓被膜下に注入による肝転移モデルの作製は、低い確率ではあるが、肝転移モデルが作製できた。この肝転移した腫瘍から採取した細胞をさらに継代して高率に出来る肝転移モデルを作製中である。
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