2001 Fiscal Year Annual Research Report
尿中コラーゲン架橋によるビスフォスフォネート治療感受性のスクリーニング法の確立
Project/Area Number |
13770789
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
星野 裕信 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (70293636)
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Keywords | コラーゲン架橋 / ビスフォスフォネート製剤 / 骨密度 / 骨粗鬆症 |
Research Abstract |
ビスフォスフォネート製剤であるダイドロネル1日200mgを2週間投与、10週間休薬を2クール行い、治療により骨密度の増加したresponder症例10例、骨密度の増加しなかったnon-responder症例10例の尿中ピリジニウムクロスリンクスペプチド結合分画を測定した結果、responder、non-responderともピリジニウムクロスリンクスのフリー分画は有意に減少し、分子量10000MW以上の大きなペプチドを結合した分画はダイドロネル投与前後において有意に減少したのみならず、ダイドロネル投与前の測定でnon-responder群と比較してresponder群において有意に高値であった。この結果は、実際にダイドロネルを投与前に骨粗鬆症患者の尿中ピリジニウムクロスリンクスの分子量10000MW以上の大きなペプチドを結合した分画を測定することにより、治療に反応するのか、そうでないのかを事前に予測できる可能性を示唆している。今回は測定精度を検討する上で、%CVを健常人サンプル7回連続測定により測定したところ、6.5%から12.2%であった。また測定正常範囲を算出するため、健常人での測定を7例終了し、骨粗鬆症患者と比較した結果、骨粗鬆症患者全体ではそれぞれの分画の割合に有意差はなかったが、骨密度増加群と比較しては分子量10000MW以上の大きなペプチドを結合した分画の割合のみ有意に低値であり、その他の分画の割合は有意差がなかったという結果を得た。今後、さらなる測定精度の妥当性の検証と測定正常範囲を算出するための健常人での測定を行っていく予定である。
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