2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13854015
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
金子 周一 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60185923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 政夫 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00272980)
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Keywords | 肝臓 / 発現遺伝子 / 慢性肝炎 / 肝がん / 糖尿病 / トランスクリプトーム / DNAチップ / プロテオーム |
Research Abstract |
遺伝子情報のデータベース化については、昨年度までの情報に、さらに糖尿病等の情報を加え、long SAGEを用いて遺伝子解析の精度を高めた。これによって1)世界で最大となる系統的な肝臓病における発現遺伝子データベースを構築した(17ライブラリー、約80万発現遺伝子:公開予定)。2)加えて系統的な肝臓病における発現タンパクデータベース(PMF法にて同定済み1,000スポット:公開予定)を作製した。 これに基づく肝臓病学の確立については従来の成果に加え、1)ヒトで初めて、臓器に特異的な発現が染色体上の限られた部位に集積することを示し(Genomics 2004)、臓器の発生・染色体の構成を考える上で重要な知見が得られた。2)発現遺伝子情報は、肝臓病の正確な分類に留まらず、肝臓病の病態解析に有用であることを示した(Cancer Res 2004,Gastroenterology 2005)。3)さらに、インターフェロンの治療効果を予測するチップを開発し(Gastroenterology in revision 他)、遺伝子情報が診断や治療に有用であることを示した。これによって平成16年度の産学官連携功労者文部科学大臣賞を受賞した。 続いて、従来の臨床所見や病理変化では重要な異常が見出されない肝臓の病態について検討した。12名の糖尿病患者の肝臓における発現遺伝子を解析したところ、驚いたことに、糖尿病患者の遺伝子発現のパターンはhierarchial clusteringによってもはっきりと非糖尿病患者肝臓のパターンと異なっていた(Diabetologia 2004)。
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Research Products
(10 results)