2014 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌におけるmiR-145のWnt/β-cateninシグナル制御機構の解明
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13J00639
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山田 名美 岐阜大学, 連合創薬医療情報研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 大腸癌 / microRNA / Wntシグナリング / LNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は大腸癌で恒常的に活性化しているWnt/β-cateninシグナルにおけるmiR-145の役割を解明すること、およびmiRNA補充療法に適したmiR-145の化学修飾の確立を目的としている。これまでの研究でmiR-145が大腸癌で顕著に発現低下しており、miR-145を大腸癌細胞に導入するとβ-cateninの核内移行が阻害され、細胞増殖を抑制することを明らかにした。このmiR-145によるβ-cateninの核内移行抑制メカニズムをδ-cateninという分子に着目してさらに研究を進めた。結果、miR-145はδ-cateninを直接の標的遺伝子とし、δ-catenin/PAK4の相互作用を介してβ-cateninの核内移行を制御していることが明らかとなった。miR-145の大腸上皮細胞における発現低下がWnt/β-cateninシグナルの恒常的活性化、adenoma-carcinoma sequenceの進行に深く関与している可能性が示された。次にmiR-145の臨床応用に向けて、化学修飾を施した合成miR-145の作成とその機能解析およびヌクレース耐性獲得の有無を検証した(25年度)。結果、Ambion社製のmiR-145と比較すると、大腸癌細胞増殖抑制能、標的遺伝子発現抑制能はやや減弱したものであることがわかった。また25年度に作成した合成miR-145はヌクレース耐性能を有しないことがわかった。そこで26年度は化学修飾の方法を再検討し、LNA修飾による合成miR-145の作成に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度研究計画が順調に進展しているため②とした。化学修飾の方法をLNAにしたことで、Ambion社製のmiR-145と同等の標的遺伝子制御能を持つことがwestern blottingにより確認された。現在はどのオリゴヌクレオチドにLNA修飾を施すことが最適であるか、複数のLNA修飾miR-145を作成し、標的遺伝子の制御能をもとに比較検証中である。
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Strategy for Future Research Activity |
LNA修飾によってmiR-145にヌクレース耐性をどの程度付加することができるのか検証する。最適なLNA修飾miR-145を完成させ、in vivoにおけるWnt/β-cateninシグナルを標的としたmiR-145の有用性の検討へ進む。
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