2015 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌におけるmiR-145のWnt/β-cateninシグナル制御機構の解明
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13J00639
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
山田 名美 岐阜大学, 医学系研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 大腸癌 / miRNA / Wntシグナリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は大腸癌で恒常的に活性化しているWnt/β-cateninシグナルにおけるmiR-145の役割を解明すること、およびmiRNA補充療法に適したmiR-145の化学修飾の確立を目的としている。これまでの研究でmiR-145が大腸癌で顕著に発現低下しており、miR-145を大腸癌細胞に導入するとδ-cateninを直接の標的遺伝子とし、δ-catenin/PAK4の相互作用を介してβ-cateninの核内移行を制御していることが明らかとなった。miR-145の大腸上皮細胞における発現低下がWnt/β-cateninシグナルの恒常的活性化、adenoma-carcinoma sequenceの進行に深く関与している可能性を示した。 平成26年度、および平成27年度はmiR-145の臨床応用に向けて、ヌクレース耐性の付加および抗腫瘍効果の増強を行うため、miR-145の各種化学修飾を行いその効果を検証した。平成26年度に行った化学修飾ではヌクレース耐性を付加することができなかったため、新たな化学修飾方法として平成27年度はLNA修飾を採用した(miR-145/L1 ~ miR-145/L3)。新規合成miR-145/L1の大腸癌細胞増殖抑制効果はAmbion社製miR-145と比較して同等以上、一部の標的遺伝子のタンパク(Fascin-1)発現抑制効果はAmbion社製miR-145と比較して同等であることがわかった。ヌクレース耐性はmiR-145/L3に弱いながらも付加されていることがわかった。しかし、総合的な抗腫瘍効果としてはAmbion社製のmiR-145が優れていると判断し、結果、今回のmiR-145/L1 ~ miR-145/L3ではin vivoにおける抗腫瘍効果の検討実験に進めなかった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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