2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14086101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
斎藤 春雄 東京大学, 医科学研究所, 教授 (60114485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
善岡 克次 金沢大学, がん研究所, 教授 (60200937)
前田 達也 東京大学, 分子生物学研究所, 助教授 (90280627)
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Keywords | 細胞内シグナル伝達 / ストレス応答 / MAPキナーゼ / 分子生物学 / 細胞生物学 |
Research Abstract |
ストレス応答シグナル伝達経路は生物の自己防御システムとしてきわめて重要な役割を果たす。この情報伝達系の中核となるのがストレス応答MAPキナーゼ(SAPK)カスケードで、下流の転写因子やキナーゼなどを制御する。紫外線、化学物質、といった環境ストレスによりSAPKが活性化されると、ストレスの種類、強度、期間に応じて、適応反応や場合によってはアポトーシスなどが引き起こされる。本領域では、ストレス応答シグナル伝達経路の様々な制御機構に関して未解決の重要問題に焦点を絞り、哺乳類、酵母、および線虫を材料として、分子生物学的・細胞生物学的な研究を進めてきた。具体的な目標は、以下の諸研究課題の解明である。 1.ストレス検出(ストレスセンサー)の分子機構の解明。 2.SAPK経路の正の制御機構の解明。 3.SAPK経路の負の制御機構の解明。 4.足場タンパク質によるSAPK経路の特異性維持機構の解明。 5.個体レベルでのSAPK経路の機能解析の解明。 本特定領域は、上記の研究を推進する7つの計画研究と領域を統括するための総括班とで構成される。日常的な領域運営の打ち合わせや各計画研究間の連携は、電話やメールを有効に利用して活発に行っており、グループ間での共同研究や情報交換も極めて順調である。個々の研究計画の進捗状況にはある程度のばらつきがあるものの、ほぼ予定以上のペースで進行している。本領域はきわめて小規模なグループではあるが、領域発足以来、既に90報を超える審査付き論文を公表しており、学会発表も活発である。また本領域の研究成果をより広く伝えるためにインターネット上でホームページを開設した。 総括班経費は、昨年に引き続き、老朽化した事務機器類や古くなったソフトウエアの更新など、各研究計画の順調な推進と効率よい連携を促進するための基盤整備を念頭に、経費が必要と思われる研究グループに重点的に配分した。
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Research Products
(6 results)